札幌市議会決算特別委員会（令和３年１０月１４日）　札幌市教委　小・中の端末持ち帰り　月末までに接続テスト等　学校から授業配信が可能に

（札幌市 2021-10-19付）

　札幌市教委は、１０月末までに市内全小・中学校で１人１台端末の家庭の持ち帰りによる接続テストとGoogle　Meetを活用した双方向体験を実施する。臨時休校など、感染症等を理由にやむを得ず登校できない子どもが集中して学習に取り組むことができるようインターネット環境を整備するもの。整備が完了すれば全学校で学校から家庭への授業配信が可能となる。１４日の３定市議会第一部決算特別委員会で、相沢克明学校教育部長が明かした。

　市教委は、前年度から、市が進める課題探究的な学習を家庭でも行えるよう、小・中学校のすべての学年・教科において市内の教員の協力のもと作成した学習課題を提供する取組「さっぽろっ子学習サポートシステム」を全国に先駆けて実施。コロナ禍においても学びを止めることなく、すべての子どもが家庭で安心して学べる環境を整えてきた。

　課題の提示に当たっては、発達の段階に応じて学びを深めるヒントを示したり、子どもの心と体に留意し家でもできる運動の動画を掲載したりするなど、幅広い学習に子どもが主体的に取り組めるよう工夫してきた。

　本年度は、１人１台端末が導入されたことから教員と子どもがオンライン上でデータの共有や文書によるやり取りを行えるGoogle　Classroomを活用し、学習課題の配布や回収、連絡事項の周知などを実施。同時双方向型のテレビ会議を行うＧｏｏｇｌｅ　Ｍｅｅｔも活用しながらリアルタイムでの子どもの学習や健康の状況の把握に加え、授業配信による学習支援も順次行ってきた。

　相沢学校教育部長は「さっぽろっ子学習サポートシステムを基本としながら授業配信も含めた様々な学習支援を効果的に組み合わせていくということが重要」との認識を表明。

　そのため、端末の家庭の持ち帰りによる接続テストとGoogle　Meetを活用した双方向体験をすべての学校で１０月末までに実施するとし、「どの学校でも授業配信が可能となる見込み」と報告した。

　その上で、「今後も引き続きやむを得ず登校できない子どもが１日の生活リズムを整え、集中して学習に取り組むことができるよう、きめ細かに支援するなど家庭における学ぶ力の育成を支援をしていく」と述べた。

　福田浩太郎委員（公明党）の質問に対する答弁。

(札幌市 2021-10-19付)