道教委　道立高校長庁内公募中間報告　専門学校連携・公営塾など　倉本教育長　教員間で成果共有を

（道・道教委 2021-10-28付）

余市紅志、鵡川、帯広三条の３校が取組を報告

　道教委は２５日、道立高校長庁内公募にかかる中間報告をオンラインで実施した。余市紅志高校の生田仁志校長ら３人が高校改革の取組の進ちょく状況や成果を報告。倉本博史教育長は、成果を教員全体で共有するよう呼びかけるとともに、校長のリーダーシップに引き続き期待した。

　道立高校の庁内公募は令和２年度開始。これまで２年度に４人、３年度に２人の計６人を配置している。４年度人事に向けた公募校長の面談・発表は１１月下旬に実施する予定。

　２５日の中間報告では、余市紅志高校の生田校長、鵡川高校の三村素道校長、帯広三条高校の合浦英則校長の３人がオンラインで出席。高校改革の取組の進ちょく状況、課題、今後の取組予定などを報告した。

　生田校長は、４年度からの新教育課程の実施に向けた準備状況、専門学校との連携などを報告。今後、ワイナリーと連携してブドウの収穫やワインの醸造を教科や科目、課題探究のテーマとして扱うほか、余市町の起源となるリンゴ「緋の衣」を題材として地域との絆を深める活動を進める考えを示した。

　三村校長は、持続可能な連携型中高一貫教育のモデルプランの形成に向けた取組や、地域における関係機関との連携体制を報告。高校生を対象とする公営塾を１０月にプレオープン、１１月に本格開設する見通しを伝えた。

　合浦校長は、学力の向上と進路実現を目指す学びの三乗（条）計画（２・０）の状況を報告。来年度から学年進行で探究活動プログラムを開始し、地域とともに人材を育てる都市型モデルの構築に向けた意欲を示した。

　発表後、道教委幹部と質疑応答。ミドルリーダーをはじめとする人材育成、地域との連携における課題、入学者の増加に向けた方策などを質問した。

　各校長からは、感染症の影響で生徒や教員、関係機関との交流が困難となっている実態を報告。学校の業務改善に向けては、学習指導員やスクールサポートスタッフなど人的支援の継続を求めた。

　倉本教育長は、高校改革の様々な取組が前進する中、小さな成果であっても教員間で共有するよう呼びかけ「校長のリーダーシップに引き続き期待したい」と述べた。

　１１月５日には、鹿追高校の俵谷俊彦校長、松前高校の濵名一博校長、江差高校の武藤禎弘校長が成果を報告する予定。

(道・道教委 2021-10-28付)