後志小中学校長会が研究大会　組織力高め学校経営を　川端後志教育局長講話など

（関係団体 2021-10-29付）

感染症対策を講じた上で日程を縮小し開催した

　【小樽発】後志小中学校長会（齊藤信之会長）は２６日、ニセコ町民センターで令和３年度研究大会を開催した。約６０人が参加。講話や提言発表、研究協議などを通して、組織力向上や人材育成について研鑚を深めた。

　研究主題は「組織力を高め、人を育てる学校経営」。学校の教育力の向上を図るとともに、それを持続可能なものにする学校経営を進める上で、組織力向上と人材育成が重要な要素と考え、研究を進めてきた。当日は新型コロナウイルス感染症対策を講じた上で、日程を縮小して行った。

　開会に当たり、齊藤会長があいさつ。

　「主体的・対話的で深い学びへの授業改善が必要であり、学習指導要領に示された資質・能力の育成を確実に進めるべき」「ＩＣＴの活用、個別最適な学び、子どもの個性を最大限に生かす協働的な学びの充実を図ることが大切」と述べた。

　コロナ禍でも一人ひとりの子どもの資質・能力を確実に育てることが校長の使命であることを強調。学校における働き方改革、学力・体力向上、いじめ・不登校、教育環境などの課題が山積している中、校長として学び続ける必要性を説いた。

　次いで、後志教育局の川端香代子局長が「校長の皆様に期待すること」と題して講話した。

　川端局長は本年度の管内教育推進の重点を示し、「どのようなプロセスで学校全体の取組を実現できたかを振り返り、子どもの変容などのよさを教職員全体で共有してほしい」と要望。自校の強みを生かした取組を組織的に進めるよう期待を寄せた。

　また、組織を動かすツールとして後志教育局が示した「学力向上ロードマップ」を活用している学校の取組を報告。全国学力・学習状況調査の結果についてもふれ、「後志管内の学校におけるＩＣＴの活用頻度は高く、子どもたちもＩＣＴが勉強に役立つととらえている」と評価した。

　最後に「学習規律の徹底、学習過程の統一は何のために取り組んでいるか全教職員で理解してほしい」「校長がリーダーシップを発揮し、教育課程の柔軟な編成・実施や、事務職員の学校運営への参画について考えてほしい」などと呼びかけた。

　講演後は、共和町立西陵小学校の島朋朗校長が岩宇ブロック研究テーマ「人材を育成するためのリーダーシップ」、喜茂別町立喜茂別中学校の午耒睦美校長が山麓ブロック研究テーマ「教職員のつながりや協働性を高める組織の在り方」について提言発表した。

　このほか、「主に組織力を高めるためのリーダーシップはいかにあるべきか」「主に人材を育成するための校長のリーダーシップはいかにあるべきか」を柱に研究協議した。

(関係団体 2021-10-29付)