第72回全国高校定通制教育振興会大会 連携し教育の質保証を 270人参加 講演や大会宣言等(関係団体 2021-10-25付)
苫小牧工業高から全国に配信した
第72回全国高校定時制通信制教育振興会大会・研究協議会北海道苫小牧大会が21日、苫小牧工業高校を配信会場にオンラインで開催された。大会テーマ「イランカラプテ~北海道とまこまい発“定通教育の未来につなぐ道しるべ”」のもと、全国の教職員270人が参加。講演や研究協議などを通じて、定時制通信制教育のさらなる充実を目指した。
全国高校定時制通信制教育振興会(島村宜伸会長)主催、道高校定時制通信制教育振興会(和田敬友会長)主催・主管。新型コロナウイルス感染症感染防止の観点から、初めてオンラインで開催した。
開会行事に続き、国立アイヌ民族博物館の佐々木史郎館長が「国立アイヌ民族博物館の展示に見るアイヌ民族の歴史」と題して講演した。
佐々木館長は、アイヌ文化について「文化と復興に配慮すべき強い責任が国にはある」とする政府の見解を示しながら、「学術的には、現在も生きており、発展している文化」と紹介。言語や衣・食、芸能、世界観と儀礼などの独自性が、「現在も日常生活の中で生きている」と強調した。
一方で、学校や社会生活でのいじめ、結婚・就職での差別、ヘイトスピーチやネットへの書き込みなど、「現実においては難しい問題が続いている」とし、差別や偏見をなくすためにも「教育が重要」と指摘。
高校学習指導要領解説の「地理歴史編」に示された「文化的な多様性をもって歴史を形成してきたことに気づくことで、複眼的で豊かな歴史認識の基礎を身に付けることができる」との一節を示し、「差別のない多様で豊かな文化をもつ活力ある社会を築くための、次世代の人材となるべき若者の育成が高校教育の使命ではないか」と訴えた。
研究協議では、福島県立保原高校の円谷和久教頭が「ポストコロナを見据えた、繋がりのある定通教育の実践」、鳥取県立鳥取緑風高校の椿浩司教頭が「社会につながる安心・安全な学びの場を目指して~チーム支援体制の充実と生徒の自信につながる取組」、宮崎県立富島高校の池田伸二教頭が「富島高校定時制課程の現状と課題」、函館商業高校の高橋伸年教頭が「スクール・ミッションに基づいた函商定時制の取組~“育てたい3つの力”の育成を目指して」と題して発表した。
最後に、苫小牧市定通教育振興会の谷川芳一会長が大会宣言。「個別最適な学びと協働的な学びの実現を目指した学習環境の整備」「キャリア教育の支援」「就学・就労支援の充実」「家庭、地域と連携した教育の推進」「高校通信教育の質の保証」などの実現に向けて努力することを決議した。
(関係団体 2021-10-25付)
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