十勝教育研究所共同研究グループ会議 子の意欲と創意工夫を 浦幌中社会科授業視聴し協議(関係団体 2021-10-28付)
次回の授業公開に向けた方向性を定めた
【帯広発】十勝教育研究所(山田洋所長)は19日、幕別町内の十勝教育研修センターで令和3年度管内教育研究所連絡協議会共同研究Bグループ(中学校)第5回グループ会議を開いた。管内の教員で構成する共同研究員7人が参加。浦幌町立浦幌中学校の松林一彦教諭による社会科の授業動画を視聴し、主題解決に向けて研究協議を行った。
3年度共同研究の研究主題は「〝深い学び〟に向かう子どもを育む研究~課題設定の工夫と評価の充実を通して」(2ヵ年継続研究の1年次)。
Aグループ(小学校)とBグループ(中学校)に分かれ、公開授業を2回行う。1回目でパフォーマンス課題や学習評価であるルーブリックを示し、2回目では課題へ取り組む場面や深い学びに向かう子どもの姿を見取る。
新型コロナウイルス感染症対策の一環として、同日に行った浦幌中の松林教論による授業を動画で撮影し、十勝教育研修センターで動画を視聴しながら研究協議を進めた。
授業は2年生(34人)社会科「日本の諸地域」で、6時間扱いの1時間目。本時の目標は「中部地方を大きくながめると、どのような特色がみられるのかを理解する」とした。
単元で働かせる見方と考え方を「産業の成立条件を、地域の広がりや環境要因、人々の対応などに着目させ、他の事象やそこで生ずる課題と有機的に関連づけて多面的・多角的に考察し、表現する」と設定した。
全体を通して取り組むパフォーマンス課題は「博覧会のポスターをつくろう」。中部地方を構成する東海、中央高地、北陸の3地域からその地域らしい産業を取り上げ、具体的な事例を紹介するポスターを作成するとした。
松林教諭は、東海、中央高地、北陸地域それぞれの気候と絡めて産業成立の要因を説明。
続いて、単元を通した課題「なぜ中部地方では、各地に個性豊かな産業が発達しているのだろうか」を示した。
引き続き、パフォーマンス課題の内容を示して、ポスターには画像や図、表などを盛り込んで他人に伝える内容とすることをディスプレーを使って解説した。
ポスター制作の練習として「浦幌町の産業を伝えるポスターをつくってみよう」と呼びかけた。生徒はタブレット端末の学校共有フォルダ内にある浦幌町の酪農、木炭製造、漁港などを紹介する素材などを示し、プレゼンテーションソフトを使って個人思考で文章を作成した。
研究協議で松林教諭は、浦幌町の産業のポスター制作時間が5分程度しか取れず、文章をよく推敲できなかったと振り返った。ルーブリックの評価について、「もっと十分な時間を与えることで町内の主産業と他の産業を有機的に結びつけ、A評価に達する生徒が増えたのでは」とした。
参観者の一人は、次時以降の指導とかかわって、「生徒同士で互いのポスターを交流し合うことで、子どもの意欲と創意工夫を引き出すことができるのではないか」と指摘。6時間目のポスターセッションに向けて研究員の間で認識を共有し、次回の授業公開に向けた方向性を確認した。
(関係団体 2021-10-28付)
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