第73回全国造形教育研究大会北海道大会・第70回全道造形教育研究大会札幌大会 分科会提言③中学校(関係団体 2021-11-09付)
◆漫画活用 美術を身近に 函館市巴中 点描で自画像
【発表概要】
▼発表テーマ=身近に感じる美術を目指して「漫画の主人公になろう~点描による自画像」
▼発表者=櫻井純教諭(函館市立巴中学校)
漫画の一コマに自分の写真をコラージュしたものを原画とし、漫画特有の表現方法や、イラストと写真の表現の違いを感じながら、点描による自画像を制作する題材。
視点①「もっと!」を生み出す教材化
▽漫画の利用=身近な文化である漫画を利用して、生徒の関心を高める
▽原画で写真を使用=形が取りやすく、苦手意識の強い生徒でも無理なくリアルな表現ができる
▽点描による表現=点のみで表現するため、どんな生徒でも取り組みやすい
▼評価規準
▽知識・技能
・漫画特有の表現方法を理解するとともに、点描の特性を生かして自分の内面を効果的に表している
▽思考力・判断力・表現力等
・自分の内面やイメージをもとに、漫画の構図や表情の効果を考え、作品制作の構想を練ったり、見方や感じ方を深めたりしている
▽主体的に学習に取り組む態度
・自分と向き合い、自画像で表すことに関心をもち、意欲的に取り組んでいる
【活動構成】
「この子」
▽「普段なら恥ずかしいけれど、漫画の登場人物になりきってるだけだから」
▽級友との交流から気づく。「柔らかい雰囲気にするにはどうしたらよいだろう」「緊張感のある感じにするには、直線的に点を打つとよさそう」
視点②「もっと!」が連続する活動構成
▼1時間目=「点描による自画像って?」
▽自分と向き合うことの意義
▽今後の見通しについて
▼2時間目=「漫画の主人公になろう」
▽自分が選んできた漫画の主人公になりきって写真撮影
▽表情、アングルの工夫
▼3時間目=「点描による明暗表現」
▽点の密度と明暗の関係性
▽点描
▼4時間目~=「イラストと写真の違いは?」
▽リアルな表現にするには、どのようなことを意識すればよいか
▽イラストと写真の違いを出すために、点の打ち方をどのように工夫するか
▼8時間目=「自分ってどんな人?」
▽作品制作を通して、自分と向き合ってみて感じたことや分かったこと
▽級友との交流から、表現の意図や自分との違いに気づくか
視点③「もっと!」をつなげるための自他の変容をとらえる振り返り
▼級友との交流
互いの作品を鑑賞し合うことで、自分の作品を振り返ることができるようにした。
▼ワークシートの活用
気がついたことや分かったことを、今後にどのようにつなげていくのかを振り返ることで、常にねらいを意識させるようにした。
視点④「もっと!」を高めるための学習評価の工夫
▼級友からの評価
級友との交流から、自分のよさを再認識し、自己肯定感を高めるようにした。
▼自分との対話
自画像の制作を通して、自分と向き合い、今の状況や自分の気持ちを整理するように意識させた。
【実践を振り返って】
▼苦手な生徒でも取り組みやすい題材であり、仕上がりに達成感や満足感を感じている生徒が多かった
▼似ている、似ていないといった再現性だけにこだわることのないように、注意する必要がある
▼他教科や進路とつなげていくことで、より考え方を深められるか
(関係団体 2021-11-09付)
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