札幌市旭小　第１１回教育実践研究会　対話重ね学び合い　６年算数　複数図形の面積

（札幌市 2021-10-29付）

半円から三角形を除いた面積の求め方を学んだ

　札幌市立旭小学校（吉田信興校長）は２０日、第１１回教育実践研究会を開催した。研究主題「つながる子ども」のもと、全学年の算数と特別支援学級、合わせて９授業を公開した。うち、６年２組（児童数２３人）では、石川佳奈教諭が「円の面積～ピザの面積を調べよう」を指導。児童が意見を共有しながら、問題に取り組む授業を展開した。

　研究主題「つながる子ども」は、平成２７年度から継続。３０年度からは第１１次研究として、「学んだことや学び方の成果を実感し、自信をもって前向きに学び続ける子の育成」を目指している。

　研究の重点では、３０年度から令和２年度まで、①学びを自覚する子どもの育成②学び合いによって思考を広げ深め、新たな知にする子どもの育成―の２つを設定。児童が、「何ができるようになり、何が分かったのか」「どこを間違えてしまったためにそうなってしまったのか」自ら認識する力や、異なる多様な他者と対話し学び合う授業を展開してきた。

　令和元年度からは、３つ目の重点として、「教科の見方・考え方を働かせて、深い学びを構築する」を新設。①、②を踏まえ、教科を研究する際には、単元・１単位の授業における見方・考え方を指導案に位置づけることで、学び合う姿や自覚する姿を具体化する。

　２０日、全学年の算数と特別支援学級を公開。うち、６年２組の「円の面積～ピザの面積を調べよう」を石川教諭が指導した。

　前時までは、直径や半径、一部が欠けた円の面積の求め方について学んできた。

　本時は、１１時間扱いの１０時間目。目指す子どもの姿に「複雑な図形であっても求められる図形の組み合わせと考え、図と式をつなげて説明し合う」を設定した。

振り返りのあと、石川教諭が半円の中に正三角形がある図形を示し、「三角形以外の面積はどうやって求めるか」と発問。児童からは、「三角形の底辺と辺の長さが必要」などの意見が挙がった。

　その上で、本時の課題「いくつかの図形が組み合わさった形の面積はどうやって求めるか」を示し、同じ図形が印刷された用紙を配布。児童は個人思考で計算式を記入したあと、近くの友達と確かめ合った。

　解の求め方として、「半円の面積から三角形の面積を引けばいい」「両方を倍にして、円とひし形の面積を求めてから半分にする」などの意見が発表された。

　つぎに、別の児童が数式と解を発表。「円の面積１５７平方㌢㍍から、三角形の１００平方㌢㍍引くと、５７平方㌢㍍になる」「円の面積が３１４平方㌢㍍から、ひし形の２００平方㌢㍍を引いて、２で割ると、５７平方㌢㍍になる」などと説明した。

　石川教諭は、「今までの学んできた図形の面積の求め方で、別の図形の面積を求めることができる」と呼びかけ、「面積が求められる形を見つけ、その図形に注目しよう」と強調した。

　このあと、応用問題にも取り組んだ。

(札幌市 2021-10-29付)