道教委　生徒指導研究協議会　主観入れず感情聴いて　保護者対応で道文教大・石垣教授

（道・道教委 2021-11-04付）

協議会後にクラウドからアンケートを提出

　道教委は１０月中旬、生徒指導研究協議会をオンライン開催した。各校種の教職員、市教委や関係機関の職員など約８０人が参加。グループ協議や道文教大学人間科学部の石垣則昭教授による講義を通して、いじめ・不登校等に関する児童生徒および保護者への対応について学びを深めた。

　児童生徒の豊かな成長、発達を促すため、生徒指導上の諸問題に関する研究協議を行い、学校、家庭および地域社会が連携・協力して生徒指導の充実を図るとともに、教員の指導力の向上を図ることを目的としている。石狩教育局が主管。

　はじめに、①いじめの早期発見、早期対応の成果と課題等②自殺予防教育の推進の成果と課題―の２点をグループに分かれて協議した。いじめ防止対策委員会の校内設置や教員間での情報共有など、各校の取組を交流。家庭状況に関しては、日ごろから子どもの様子を観察し、関係機関と連携することの重要性を再確認した。

　続いて、石狩局高校教育指導班の渡辺大輔指導主事が、道内の生徒指導の現状について説明。いじめ・不登校への対応や自殺予防などに関して、文部科学省や道教委が発出した通知、手引き等を示した。

　このあと、石垣教授が「いじめ問題の対応を含めた保護者とのかかわり」と題して講義した。

　生徒指導上の問題や保護者対応に共通して求められることとして、教職員の「共感性」「初期対応」を挙げた。相手の話から事実を理解し、主観を入れずに感情を聴くことの大切さを伝えた。

　また、共感的傾聴の技法を紹介したほか、事実確認や解決策・代替案の提示など、具体的な保護者対応の例を示した。

　協議会のあと、参加者はＧｏｏｇｌｅ　Ｆｏｒｍからアンケートを提出。「これまでの保護者対応を振り返る貴重な機会となった」「今回学んだ内容をまとめて生徒指導部で共有し、研修などを企画していきたい」などの感想が寄せられた。

(道・道教委 2021-11-04付)