道教委 3年度道立高制服調査 女子スラックス可139校 3年で1.4倍 規定見直し進む
(道・道教委 2021-11-05付)

制服の見直し内容表
制服の見直し内容(クリックすると拡大表示されます)

 道教委は、令和3年度道立高校の制服に関する調査結果をまとめた。女子生徒のスラックス着用を認めている高校は139校と平成30年度と比べ1・4倍に増加。3年度または4年度に制服の規定を見直す予定の学校は125校で、理由は「ジェンダーレス制服の導入」が44・0%と最も高かった。

 調査は、各学校の制服に関する規定や着用の実態を把握するとともに、性的マイノリティの生徒に対する配慮や規定の見直しを分析・検証することで、学校の実情に応じた適切な対応を図るもの。

 道立高校、中等教育学校192校を対象に調査。調査時点はことし4月1日現在。

 結果をみると、制服を指定している学校は180校。このうち、女子生徒のスラックス着用を認めている学校は139校となり、平成30年度の97校から大きく増加した。

 理由(複数回答、以下同じ)は、「防寒対策」(89・2%)、「性的マイノリティへの配慮」(87・1%)、「身体的事情」(59・7%)、「動きやすさ」(55・4%)、「自転車通学時の安全性」(36・7%)など。

 性的マイノリティへの配慮を理由としている学校は、30年度の24校から121校と約5倍に増加している。2年度の着用実績は1727人。

 一方、男子生徒のスカート着用を認めている学校は8・9%にとどまり、2年度の着用実績はゼロだった。

 3年度または4年度に制服の規定を見直すと回答した学校は125校。理由は、「性差を感じさせないジェンダーレス制服の導入」(44・0%)、「デザインの変更」(40・8%)、「女子スラックスの導入」(28・0%)などと続いた。

 今後、生徒、保護者、第三者(評議員、コミュニティ・スクール委員、PTA、町内会など)に制服に関する意見聴取をする(した)と回答した割合は100%。

 性的マイノリティの配慮については、すべての学校で「相談や希望に応じ、対応する」と回答した。

 道教委は、多様化する生徒の実情に対して柔軟かつ適切に対応するため、①性的マイノリティの生徒がいることを前提とした制服の規定②生徒からの悩み等を受け入れる相談体制の充実③生徒や教職員の理解を深めるための指導や校内研修の適切な実施―への留意が必要とし、適切な制服の管理と生徒の心情に配慮した取組を各学校に求めた。

(道・道教委 2021-11-05付)

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