特センがＩＣＴ活用研修講座　適切な指導・支援へ研鑚　広島大院・氏間准教授が講義

（道・道教委 2021-11-05付）

児童生徒の実態を踏まえたＩＣＴ活用について協議

　道立特別支援教育センター（日向正明所長）は１０月下旬、特別支援教育ＩＣＴ活用研修講座をオンライン開催した。校内でＩＣＴ活用を推進または実践している特別支援学校の教員５０人が受講。広島大学大学院人間社会科学研究科の氏間和仁准教授による基調講義や受講者間での協議を通して、教育活動における効果的なＩＣＴ活用について研鑚を積んだ。

　特別な教育的支援を必要とする児童生徒に、ＩＣＴを活用した適切な指導・支援を行う上で必要な知識・技能を身につけることが目的。

　今回、聴覚障がいをもつ受講者のために手話通訳者を手配するなど、受講者の様々な事情に対応しながら講座を進めた。

　はじめに、網走養護学校の古谷太一教諭、星置養護学校ほしみ高等学園の小林義安教諭が実践発表。ＩＣＴ機器を使用するための環境整備や実際の活用方法など、自校の取組を紹介した。

　続いて、広島大大学院の氏間准教授が「児童生徒の実態に基づいた効果的なＩＣＴ活用の在り方」と題して講義した。

　学習指導の充実や、主体的・対話的で深い学びのための授業改善に向けて、ＧＩＧＡスクール構想の推進が必要となることを指摘。教育活動におけるＩＣＴ活用は個別最適化された学びを具現化するために有効であり、合理的配慮につながることを説明した。

　また、学びの機会を公平にするためのＩＣＴ活用の具体例を紹介。「読み」「書き」「算数」における困り感を支援するｉＰａｄで使用可能なアプリを示した。

　このあと、受講者はグループに分かれ、①ＩＣＴ活用実践事例②児童生徒の主体的な取組を引き出すＩＣＴ活用にかかる課題の共有と解決策―の２点について協議。Ｊａｍｂｏａｒｄを活用し、グループごとに話し合った内容をまとめた。

(道・道教委 2021-11-05付)