十勝地区国際理解教育研究会が大会 対話通し主体的に行動 帯広第四中1年道徳など3授業(関係団体 2021-11-11付)
あいさつに臨む川上会長
【帯広発】十勝地区国際理解教育研究会(川上裕明会長)は10月下旬、帯広市立大空小学校を主会場に第42回研究大会帯広大会を開催した。大会主題は「多様な世界にかかわり続ける行動力を身につけた児童生徒の育成~世界とかかわり何ができるかを考え、主体的に行動する学びの創造」。動画配信で3授業を公開した。オンラインを含め約50人が参加。感想や意見を交流し、国際理解教育の充実・発展を目指した。
大会は、21世紀に生きる日本人の在るべき姿について、「地球市民としての生き方」を視点に探るもの。
3か年研究1年次の仮説「体験的な学習を設定することで、世界が抱える課題を、自分ごととして考えることができる」「問題解決的な学習を行うことで、新たな価値に気づき、主体的に行動しようとする意欲と能力を身につけることができる」のもと、研究を進めてきた。
大会では、帯広市立明星小学校1年特別活動「おそうじピカピカだいさくせん」(渡部実里教諭)、明星小4年道徳「世界の小学生」(山本未央教諭)、帯広市立帯広第四中学校1年道徳「山岳民族の文化を守る」(坂本将人教諭)の3授業を動画配信サイトで公開した。
うち、帯広第四中1年3組(29人)の授業では、主題の目標に「国際社会の一員としての日本人の自覚をもち、他国の文化や伝統を尊重し、世界平和や人類の発展に貢献しようとする心情を育てる」を掲げた。
国際理解の目標に、①日本とフィリピンの共通点、相違点を感じる(世界にふれる:intake活動)②地域の文化を大切にする思いの理由を考える(対話・ディスカッション:output活動)③国際的視野をもち、世界の平和と人類の幸せに貢献しようとする(創造力:outcome活動)―の3点を掲げた。
坂本教諭は導入で、アイヌ文化の木彫りの表札とフィリピンのカリンガ族文化の伝統音楽・バリンビンを映像で紹介した。地域それぞれに特徴的な文化があり、ともに自然を大切にしている文化と説明した。
つぎに、教科書の「山岳民族の文化を守る」を範読し、担い手減少によって伝統文化が途絶えようとしている現実を伝えた。フィリピンの都市や田舎の写真を提示。日本、都市部と田舎を比較させて生徒から感想を引き出した。
フィリピンの伝統文化を守るために活動する日本人の行動を取り上げて、民族文化をつぎの時代につなげようとする人間の熱意を紹介した。
さらに、「守る活動を続ける人の行動によって、この地域にとってどのような貢献につながっていると考えますか」と問いかけた。生徒はタブレット端末のJamboardを使用し、付せんに自分の意見を記入。班単位で付せんを確認し、似た意見の生徒同士で交流し、最も貢献につながっている意見を選び、代表意見をクラスで発表した。
このあと、全体会と分科会、実践交流会を実施。世界の中の日本および日本人としての在り方を考え、対話等を通して主体的に問題を解決する児童生徒の育成に向けて理解を深めた。
(関係団体 2021-11-11付)
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