石狩市花川南中　学校課題研究発表会　端末用い伝え合う授業　２年数学　多角形の角求める

（学校 2021-11-18付）

端末を用いて説明する生徒たち

　石狩市立花川南中学校（安保幸司校長）は２日、学校課題研究発表会を開いた。家庭科や英語などの４授業を公開。うち、２年生数学では、多角形の角を求めるために、既習した三角形の性質を用いて補助線を引く過程を、端末に図示しながら生徒間で意見交流する授業を展開した。石狩市教育振興会が共催。

　同校は、研究主題に「主体的に学び、高め合う生徒の育成～考え、伝え合う授業づくりを通して」を掲げ、本年度から３ヵ年計画で研究に取り組んでいる。

　初年度となる本年度は、①単元を通した課題設定②高め合う学び合い―の２点に重点を置いて研究。生徒自らの課題設定を促すために単元・１単位時間の導入を工夫し、自分の考えを確立する場を設定するなどの授業改善を行ってきた。

　２日の学校課題研究発表会には約４０人が参加。１年家庭科、２年数学、３年英語、特別支援学級の総合における公開授業を参観した。

　うち、２年１組数学「４章　平行と合同」（坪田強志教諭、生徒数３４人）は、多角形の角の大きさにおける性質を、図形の観察や作図などの活動から調べ、他者に分かりやすく伝える表現力を養うことを目標としている。

　１６時間扱いの６時間目となる本時は、三角形の角の性質など、既習の知識を用いて多角形の角を求めさせた。

　坪田教諭は、問題の図形のままでは課題の角を求められないことを確認。生徒から「補助線が必要」という解決方法を引き出した。

　「どんな補助線を引けばよいだろうか」と課題を設定し、生徒個人で考えさせた。生徒たちは既習の性質を活用しながら自由に補助線を引き、解答を求めた。

　個人思考の途中、坪田教諭は「これまでの図形問題との違い」を問いかけた。生徒たちは「平行線がない」ことに着目するヒントを得て、問題に取り組んだ。

　続いて、３人一組のグループに分かれ、解答方法を交流。タッチパネル対応の端末に課題の図形を示し、必要に応じて補助線や角度を書き足し、手順を追いながら、自分の考えを説明していた。

　また、生徒数人が大型電子黒板を用いて解答方法を説明した。坪田教諭はそれぞれの求め方をまとめながら解説。今回の問題における補助線の引き方に関して、「平行線や三角形をつくる補助線を引けばよい」と、生徒たちの解答から結論付けた。

　このあと、参加者全体会と分科会で意見を交わした。

(学校 2021-11-18付)