江別大麻東中　学校課題研究発表会　２つの実験重ね考察　２年理科　雲の発生とは

（学校 2021-11-17付）

　江別市立大麻東中学校（三浦崇史校長）は１０月下旬、学校課題研究発表会を開いた。石狩管内教育研究会、石狩教育研修センター、江別市教育研究会との共催。国語や数学など７授業を公開した。うち、２年生理科では、雲の発生過程を２種類の実験から考察させ、生徒の意見を組み合わせて結論を見いだす授業を展開した。

　同校は、研究主題に「主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善～学ぶ意欲をもち、自ら考え表現できる生徒の育成」を掲げ、令和元年度から３ヵ年計画で研究に取り組んでいる。

　最終年度となる本年度は、①授業規律の徹底②まとめ・振り返りの位置付け③主体的で課題解決につながる話し合い活動の在り方―の３点を研究。発表や交流などの生徒が主体的に活動する時間の質を高めるとともに学習の理解度を深め、より確かな定着を目指している。

　１０月２９日の学校課題研究発表会には７７人が参加。特別支援学級を含め６教科７授業を公開した。

　うち、２年２組理科「天気とその変化　２章・雲のでき方と前線」（河合里恵子教諭、生徒数２８人）は、気象要素と天気の変化との関係に着目し、日常生活に深くかかわる自然現象への科学的な見方や考え方を養うことを目標とした。

　本時は、７時間扱いの２時間目。河合教諭は雲や霧の発生条件、気圧変動などについて考えを深めた前時を振り返り、「雲ができるのはなぜだろう」と課題を提起。簡易真空装置、ペットボトルと炭酸キーパーを用いた２種類の実験を行った。

　簡易真空装置にはゴム風船とともに、気圧や温度などを測定して端末にデータを記録するワイヤレス型の装置・ポケットラボを入れた。ペットボトルには少量の水と線香の煙を加えた。

　生徒たちは、簡易真空装置内の空気を抜くことで変化するゴム風船の様子や、炭酸キーパーでペットボトル内の気圧を上げてから急激に下げたときの様子などを観察した。

　河合教諭は、実験から気づいたことについて発問。生徒たちは、「容器内の気圧と温度が同様に下がり、ゴム風船が膨張する」「ペットボトル内に水滴ができ、白っぽく霧がかる」などと発表した。これまでの学習を踏まえて個人で考察をまとめ、グループ内で話し合った。

　河合教諭は、各グループの考察の結果を組み合わせ、「水蒸気を含む空気が上昇すると、上空の気圧が低いため、空気が膨張して温度が下がる」「空気の温度が露点より低くなると、水滴が生じて雲ができる」と結論付けた。

　最後に、復習問題を解かせ、隣同士で交流させた。

(学校 2021-11-17付)