道教委指定・倶知安町で合同実践発表会　電気の有効利用考える　倶知安小６年理科など公開

（学校 2021-11-17付）

学校力を高める取組について研鑚を積んだ

　【小樽発】倶知安町立北陽小学校（金崎徳子校長）と倶知安小学校（渡邉均校長）は１０日、両校ほかで倶知安プラン合同教育実践発表会を開いた。約１００人が参加。公開授業や講演会などを通して、学校力を高める取組について研鑚を積んだ。

　本年度、道教委の学校力向上事業の地域指定を受けている倶知安町では、学習規律や授業展開など学校で統一した倶知安プランに取り組み、全小・中学校の学校力向上を目指している。

　今回の合同教育実践発表会では最初に、北陽小と倶知安小で公開授業を実施した。

　うち、倶知安小では研究主題を「主体的に、深い学びに向かう倶小の子ども～日常の授業作りを柱として」と設定。自発的に課題解決に向かい、対話しながら深い学びができる授業を目指している。

　全学級が公開授業を行った。６年理科「電気と私たちのくらし」は、倶知安中の鈴木優斗教諭（北陽小と倶知安小５・６年生の理科専科教諭）が指導。本時では「豆電球の特徴として、寿命が短いこと、電気が熱に変えられていることを理解し、電気の有効利用の判断知識を身につける」ことを目標とした。

　鈴木教諭は「豆電球と発行ダイオードのどちらがよいのか、違いについて考えよう」と課題を示した。児童は豆電球の図をノートに書き、グループごとに交流した。

　さらに、光っているフィラメントが何でつくられているかや、現在はタングステンという金属を使用しているが、昔は何を使っていたかについてグループで考えた。

　さらに、フィラメントの代わりに使われていた竹の炭は、電気を通すのかどうか実験で確認。鈴木教諭はシャープペンの芯を使用し、豆電球が光ることから、炭は電気を通すと説明した。

　児童は芯を使った電球をつくる実験を行い、「芯の端と中心が光った」「炭は燃えて細くなって消えた」などと感想を交流。炭は電気で熱くなって燃え尽きたことを導き出し、鈴木教諭は、次時で「燃えたときに何が出ているか」を考えると伝えた。

　授業後は、倶知安町公民館で講演会。「“倶知安プラン”に基づく学校運営の充実に向けて」と題して、後志教育局の遠藤直俊義務教育指導監が倶知安プランの取組を振り返り、一層の充実に向けて「ＩＣＴを日常的に活用し、個別最適な学びと協働的な学びを進めてほしい」「ふるさとで活躍する人材育成のために、地域産業への興味・関心を高めるとともに、総合的な学習の時間の系統的な指導を」などと呼びかけた。

(学校 2021-11-17付)