白糠養護　津波想定し避難訓練　初めて車両で高台へ　実践的な安全行動確認

（学校 2021-11-12付）

車両に乗り込む生徒

　【釧路発】白糠養護学校（仲條正輝校長）は１日、避難訓練を行った。全校児童生徒が地震による津波発生を想定して近隣の高台に避難。同校として初めて車両を使用しての訓練を行い、有事の際の安全確保行動を実践し確認した。

　昨年、国が示した巨大地震発生時の津波浸水想定で、同校が位置する地区は浸水深５～１０㍍となっている。同校は海岸から８００㍍ほどしか離れておらず近隣に河川もあることから、有事の際には素早い避難が求められている。

　こうしたことから同校では、高台への避難を想定して車に乗り込む訓練を実施してきた。今回は初めて児童生徒を教職員の車や公用車に乗せ、実際に高台に避難するところまで訓練を進めた。

　当日は、釧路沖を震源とするマグニチュード９以上の地震発生を想定。地震発生から１０分後に５０㌢㍍、２５分後に２０㍍超の津波が押し寄せるとの前提で訓練を行った。

　地震発生を知らせる校内放送のあと、児童生徒の安否を確認。引き続き、津波警報発令の情報が放送されると一斉に避難を開始した。教職員が児童生徒の手を引き車両に乗車。避難準備が完了した車から、車で４分程度の距離にある高台の馬主来集会所に向かった。

　同校は「これまでの訓練と違い、実際に高台に行くまでにかかる時間などが分かった。今後も児童生徒の命を守るためにできる限りの対策を講じていきたい」と話していた。

(学校 2021-11-12付)