北見市教委 高栄小でICT研修会 学び合い課題解決へ 5年算数ロイロノート活用(学校 2021-11-11付)
野上教諭の授業を公開
【網走発】北見市教委は5日、高栄小学校(保川直紀校長)で第5回ICT指導力向上研修会を開いた。市内小・中・義務教育学校の教職員約40人がオンラインで参加。市学力向上推進委員会(委員長・保川校長)推進員を務める高栄小の野上明宏教諭による5年生算数の授業を公開。野上教諭は、1人1台端末に導入しているクラウドサービス・ロイロノートを活用し、児童同士の学び合いを通して課題解決を図る授業を展開した。
市は、授業支援ツールとして、市内全学校の1人1台端末にロイロノートを導入。児童生徒の表現力、思考力、実践力、コミュニケーション力、デジタル読解力などのスキル向上につなげることを目指している。
市学力向上推進委員会は、ロイロノートを活用した指導力向上に向け、全6回の研修会を企画。5回目の今回は、高栄小を会場に、オンラインで授業を公開した。
野上教諭は、5年2組算数「割合」(少人数指導・児童数11人)を指導。
児童同士が協力して課題解決を図る学び合いを取り入れ、割合から百分率を求める計算方法について理解を深めさせる授業を展開した。
野上教諭は導入で、ロイロノートのスライドをテレビに映し、前時の内容や本時の課題を提示。学習内容を全員で共有した。
その上で、「あいさんの学校の5年生の人数は112人。アンケートでは、そのうち84人が“算数が好き”と答えた。算数が好きな人の割合を百分率で求めると75%になる。どう計算するか」などの課題に取り組ませた。
児童は、個人や友達同士で計算方法を考え、ノートにまとめたあと、ノートを端末で撮影し、交流へ。端末の機能を活用することで、撮影したノートの拡大・縮小や色分けが可能となるため、相手に伝わりやすくしたり、理解を深めやすくする方法として取り入れた。
学び合いでは、「みんなで協力する。友達を見放さない」をルールに、「時間内に、全員が“分かる(インプットする)”から“できる(アウトプットできるようになる)”へ」を目標に掲げた。
撮影したノートを互いの端末に送り、どのようにして答えを導き出したか紹介。その際、相手が理解しているか、伝わっているかを意識して説明させた。
振り返りでは、「自分がありがとうと言った人」「自分にありがとうと言ってくれた人」を書かせることで、自己有用感や自己肯定感を養い、学び合いの活動に対する意欲を高めさせた。
授業後は、特定非営利活動法人ほっかいどう学推進フォーラムの新保元康理事長を講師に迎え座談会を実施。野上教諭の授業や日ごろの悩みなどを交流した。
新保理事長は、GIGAスクール元年を迎え、各校が授業の在り方を模索する状況にふれ、「今は過度期。どの方法が絶対ということはない。まずはやってみることが大事」と助言した。
(学校 2021-11-11付)
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