未来を生きる力育成へ 道特別支援教育研究全道大会 4分科会・記念講演公開(学校 2021-11-12付)
全日本特別支援教育研究連盟(=全特連、明官茂理事長)、道特別支援学級教育研究連盟(=道特連、荻澤吐夢理事長)、石狩管内教育研究会障がい児教育部会が主催。大会は、新型コロナウイルス感染症の感染状況を考慮し、事前に収録した公開授業や分科会での提言を、10月の1ヵ月間にわたってオンライン上で公開する形式とした。
全特連の明官理事長は「道特連の取組を多くの会員で共有し、学校現場で活用することが、特別支援教育にかかわる教師の専門性を高め、子どもたちの豊かな社会参加につながると信じている」とあいさつした。
道特連の荻澤理事長は、学校生活全般を通して自己を肯定的にとらえる主体的な姿を引き出すことが大切とし、「この姿こそ、これからの時代を生き抜くために必要な力」と強調。社会の一員として生きていくための本物の力を身につけさせていくため、「学校、家庭、地域がそれぞれの役割をしっかり果たしていくことが重要」と訴えた。
佐藤貢大会実行委員長は「特別支援教育の実践の集積は大変価値あるもの」とし、オンラインでの実践共有が会員相互の研鑚につながることを期待した。
公開授業では、北進小中学校、北栄小学校、向陽台小学校、祝梅小学校、千歳中学校、富丘中学校、向陽台中学校における8授業の学習指導案を公開した。
分科会は、①算数・数学科②外国語活動・外国語③パソコンやタブレットなどICTを活用した支援④個別の教育支援計画を活用した関係機関との連携―の4つを開設した。
①では、釧路町立遠矢小学校の黒田ゆかり教諭、稚内市立潮見が丘中学校の平塚貴広教諭が、資質・能力を育成するための数学的活動、目標設定や評価の観点、学んだことを生活や学習に活用するための指導について発表した。
②では、札幌市立新札幌わかば小学校の小林涼介教諭、小清水町立小清水小学校の山田雅喜教諭が、授業で活用する教材、ALT(外国語指導助手)の活用、評価について発表。
③では、中富良野町立中富良野中学校の島田岳生教諭、新得町立新得小学校の後藤田彰教諭が、ICT機器の活用の仕方、個々の課題を改善・克服するための指導の工夫などについて説明した。
④では、鷹栖町立鷹栖小学校の関根朋子教諭、中標津町立中標津東小学校の大垣亜希教諭が、個々の指導計画との関連など作成に当たっての留意点、関係機関との連携や情報共有などについて、それぞれ実践発表した。
また、札幌学院大学の二通諭名誉教授が「発達障害や精神的な困難を抱える児童生徒の教育的支援の原理と展開~特別支援教育のキーワードを実践に生かす」と題して記念講演した。
なお、全道大会の特設ホームページは11月まで開設している。
(学校 2021-11-12付)
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