コロナ禍 子どもへの影響で意見交換 わずかな変化も把握を 道 第1回総合教育会議開く
(道・道教委 2021-11-19付)

道総合教育会議
鈴木知事は冬季の感染拡大防止に向け協力を要請

 道は17日、道庁本庁舎で本年度第1回道総合教育会議を開いた。テーマ「コロナ禍による子どもたちへの影響と対応」のもと、道医師会の三戸和昭常任理事による講演や意見交換を実施。出席者からは、新型コロナウイルスワクチン接種への正しい理解の促進や不登校児童生徒への支援のほか、子どもの変化を学校関係者が把握・共有する方法を具体化する必要性が指摘された。

 道総合教育会議は、知事と教育委員会が地域の教育課題やあるべき姿を共有し、教育行政を進めることを目的に開催。

 鈴木直道知事のほか、ウェブ会議システムで道教委の倉本博史教育長、委員4人の計6人が出席した。

 開会に当たり鈴木知事は、長引く感染症による子どもたちへの影響や道教委の対応を共有し、感染症対策と教育活動の効果的な継続に向けて意見を求めた。

 続いて、道の関係部局から道人権施策推進基本方針の改定、全国高校選抜アイスホッケー大会における集団感染事例の対応を報告した。

 倉本教育長は、「道教委におけるコロナ対策と学びの継続」と題して説明。スマートフォンなどから生徒が体調や感染症対策の行動を入力・確認する「さぁチェック(SA―Check、セーフティ&アクションチェック)」の運用や授業・給食・部活動における感染症対策、SNSや電話による相談体制を伝えた。

 つぎに、道医師会常任理事、道学校保健会理事の三戸氏が講演。

 各年齢層による新型コロナウイルスの重症度や死亡率などの臨床データを示し、ストレスによる情緒障がいや不登校の増加、コミュニケーション能力の低下など児童生徒に与える影響を指摘。学校において、風邪症状がある場合の休養と早期診断・早期対応の徹底を呼びかけた。

 意見交換で橋場弘之委員は、コロナ禍で入学した児童が進級する過程で様々な影響が生じる可能性があることから、現場の教育関係者が確認・共有する必要性を示し、「児童生徒のわずかな変化を把握するための方法を具体化することが喫緊の課題」と述べた。

 大鐘秀峰委員は、子どもたちが安全・安心感を得るため学校における集団性の役割の重要性を指摘。増加する不登校生徒への生徒指導、スクールカウンセラーなどによる支援の必要性を訴えた。

 最後に、鈴木知事は「ワクチン未接種の児童生徒に対する不当な差別・偏見を防止する情報発信や心のケアが重要」と強調。冬季を迎え屋内の活動が増加することから感染リスクの高まりを懸念し、安全・安心な教育環境の提供のため協力を求めた。

(道・道教委 2021-11-19付)

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