コロナ影響下の少子化対策で提言案　偏見等撲滅など３項目　道子どもの未来づくり審議会

（道・道教委 2021-11-22付）

　道子どもの未来づくり審議会（松本伊智朗会長）は、北海道の少子化に関する提言案「新型コロナウイルス感染症の影響下にある中での少子化対策の推進について」をまとめた。感染症に起因した差別・偏見の撲滅に向けたリボン等の着用、地域とつながるためのSNSの活用、ひとり親世帯への経済的支援などの施策を提案。今後内容を修正し、鈴木直道知事に提言する。

　道は、平成１６年に制定した道子どもの未来づくりのための少子化対策推進条例に基づき、知事の附属機関である道子どもの未来づくり審議会に子ども部会を設置。中高生が委員となり、少子化対策の推進に関する事項について審議し、子ども自らの意見を表明する機会を確保するとともに、子どもの意見を適切に社会へと反映できる環境づくりを進めている。

　本年度は道内各地の中学生・高校生１７人が委員となり、７月の子ども部会において意見を交換。「新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中にあっても、私たちが未来に希望をもって生活するために必要なこと」をテーマに議論を重ね、今後の北海道の少子化対策に必要と考える事項をまとめた。

　提言内容は、①感染症の不安軽減を図るための情報発信②感染症に起因する差別・偏見の防止③コロナ禍でも地域とつながり、苦しんでいる人々を支援する方法―の３項目。

　①では、感染症に関する正しい情報や収束の見込みに関する情報を公表することや、罹患時の苦しさや後遺症を周知し、感染拡大防止対策徹底の重要性を伝えるよう求めた。

　②では、誰もが感染症に罹患する可能性があることを踏まえ、差別・偏見をなくす意思を表明するリボン等の着用、差別や偏見に関する教育の実施、相談体制の整備を求めた。

　③では、「若い世代が未来に向けてできることを考え、挑戦し、地域の話題をつくっていきたい」とし、友人や身近な人とつながるためのSNSや手紙を活用した近況報告、意見交換の実施を提案。地域で使用できる商品券の発行、ひとり親世帯への経済的支援を挙げた。

(道・道教委 2021-11-22付)