待機児童問題など審議 道未来づくり審議会子ども部会(道・道教委 2021-11-24付)
委員からは人口減少対策を求める声が多数寄せられた
道子どもの未来づくり審議会子ども・子育て支援部会は17日、道庁本庁舎で第1回会合を開いた。新・子育て安心プランにかかる取組について事務局が報告し、委員から意見を募った。委員から、「田舎にいくほど保育士がいない。子育てができなければその地域がなくなるのは明白」「人材確保と地域の人口減少の問題を一緒に対応すべき」といった声が数多く上がった。
審議会は、平成16年10月施行の道子ども未来づくりのための少子化対策推進条例に基づき、知事附属機関として設置。本道の少子化対策の推進にかかる重要事項について審議している。
また、24年8月に成立した子ども・子育て支援法に基づき、都道府県子ども・子育て支援事業計画を策定することとなり、その際に子どもの保護者を含め、教育、保育、子育て当事者等から意見を聞くため、審議会に子ども・子育て支援部会を設置した。
この日は、道庁本庁舎と各委員をオンラインでつなぎ、松本伊知朗部会長(北海道大学大学院教授)はじめ13人が参加した。
開会に当たり、道保健福祉部子ども未来推進局の村上則之子ども子育て支援課長があいさつ。「コロナ禍によって保育サービスの低下が懸念されているが、少子化や地域事情の変化などを踏まえ、市町村と連携しながら保育環境の整備に努めていく」と述べ、きたんのない意見を求めた。
このあと、昨年12月に国が策定した新・子育て安心プランにかかる取組について事務局が報告。委員から質問や意見を募った。
プランは、3~6年度までの4年間で約14万人分の保育の受け皿を整備し、待機児童ゼロの達成を目指すもの。魅力向上を通じた保育士の確保など、各種施策を盛り込んでいる。
事務局は、道が待機児童対策が必要な市町村に個別にヒアリングを行い、具体的な解消策を共有するなどフォローアップすることや、保育人材確保対策として、資格取得の支援や修学資金の貸し付け、研修体制の整備、再就職支援などを行っていることを説明した。
委員からは、「田舎にいくほど保育士がいず、子育てができない。子育てができなければその地域はいずれなくなることは明白」「北海道はほとんどの自治体が人口減少地域。待機児童の対策以上に人口減少の対策が大事」「広域的な連携も大切。各自治体のトップが胸襟を開いて対策をしないと、気づいたら隣の町がないということになりかねない」など、「人材確保の問題は、地域の人口減少の問題と一緒に対応すべき」といった意見が多数寄せられた。
また、「保育士の養成校に来る学生が減っている。中高生など学校教育の段階から、子どもにかかわるのは素晴らしい魅力ある仕事だということを伝えてほしい」「保育士の給料が働きに見合っていない。多数の制度をきちんと周知することが大切だし、何より保育士個人にお金がいくようにしてほしい」といった声が出されていた。
(道・道教委 2021-11-24付)
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