上富良野高 道CLASSプロジェクト 地域住民と熟議を 第1回コンソーシアム会議(道・道教委 2021-11-24付)
課題研究発表を披露する1年生の代表グループ
【旭川発】道CLASSプロジェクト推進校の上富良野高校(辻芳恵校長)は10月下旬、同校で第1回地域連携コンソーシアム会議を開いた。会場参集とオンラインのハイブリッド型で実施し、地域コーディネーターや学校運営協議会委員をはじめとする構成員ら25人が出席。事業概要や実施計画の説明のほか、1・2年生代表生徒による課題研究発表を通して進ちょく状況を共有し、今後の活動やネットワークづくりに向けて意見を交わした。
道教委が本年度から新たに3ヵ年で進める事業は、地域と学校との連携・協働を整備し、活動を通じて「まち・ひと・しごと」と「学び」とのつながりづくりに貢献することが目的。道北地区では、推進校に上富良野高、連携校に豊富高校、サポート校に旭川農業高校、協力校に富良野高校と富良野緑峰高校が指定された。
地域コーディネーターとして、上富良野町役場企画観光課ジオパーク推進室室長の中村有吾さんと十勝岳ジオパークガイドの国枝孝行さんを配置。前年度に導入した学校運営協議会委員を中心に、上川教育局、上富良野町、町内小・中学校、十勝岳ジオパーク推進協議会、国立大雪青少年交流の家、推進校・連携校、サポート校等で構成されるコンソーシアムを組織した。
学校運営協議会を兼ねて第1回目となるコンソーシアム会議を開催。上川局の白形賢太郎社会教育指導班主査による事業説明のあと、山田真澄教頭が実施計画について説明した。
研究テーマ「地域課題探究型学習プログラムの開発を通じて、本校が目指す資質・能力の育成を図る」「連携・協働プログラムを通じて地域に根ざした学校づくりと地域に貢献する人材育成を図る」のもと、本年度は学校設定科目「地域探究」における課題解決型学習プログラムの立案を中心に教科等横断的な授業改善を推進。評価方法を開発し、次年度以降に向けて実践と検証を図っていくことを伝えた。
つぎに、同校担当者の宮腰幸樹教諭が各学年の取組などから本年度の進ちょく状況を報告。生徒自身や今後の「地域探究」の評価・改善に生かす手立てとして、ルーブリックやポートフォリオを活用していることを紹介し、プロジェクトチームで活用・検証を進めていることなどを伝えた。
地域との連携については、十勝岳ジオパーク推進協議会や国立大雪青少年交流の家の協力・助言を得ながらプログラムを改善しており、今後は町外も含めた「外部への発表の場をつくるため、支援体制を強化していきたい」と語った。
これまでの成果を紹介するため、1・2年生からそれぞれ代表グループが登場。校内で実施した課題研究発表を披露した。
1年生は、十勝岳ジオパーク推進協議会の活動を題材に仮説を立て、持続可能な地域づくりに向けた手立てなどを考察した。
2年生は、町名産の豚サガリを使った地域振興について提案。PRにつながる包装用紙の作成などで消費に貢献し、町の活性化につなげたい考えを示した。
研究協議では、今後の活動や地域のネットワークづくりに向けて意見交流。「高校生ならではの目線に感心した。大人のアドバイスを受けながら、よりよい事業にしてほしい」「今のうちから商品開発の難しさを体験して、社会人になったときに戦力になってほしい」との期待の声が上がったほか、「町内の中学生にも刺激になるので、取組をもっとアピールしてほしい」などの意見が出た。
また、「高校生と地域住民による熟議など、互いに本気になって名産品を考えるプロセスが大切」など、効果的な地学協働の取組への助言が寄せられた。
(道・道教委 2021-11-24付)
その他の記事( 道・道教委)
文科省・道教委 研究事業交流会 探究活動など成果共有 初開催 指定18校が発表
道教委は22日、文部科学省・道教委研究指定事業等における成果発表交流会をオンライン開催した。初の取組で、国・道の研究指定校18校が総合的な探究や学習評価などの実践や成果を発表。全道から約2...(2021-11-26) 全て読む
ウポポイの来年度学校団体予約 12月6日から受付 道が教育旅行で活用要請
民族共生象徴空間(ウポポイ)は、来年度の教育旅行の前期予約受付を12月6日から開始する。本年度は新型コロナウイルス感染症によって、約2ヵ月間の休業を余儀なくされたが、感染流行が落ち着く中、...(2021-11-26) 全て読む
文科省 5月時点 道内CS 道立含め1065校 全市町村の9割以上が導入
文部科学省は、コミュニティ・スクール(CS)および地域学校協働活動の令和3年度実施状況調査の結果を公表した。道内自治体では9割以上となる166市町村が導入。道立学校を含めたCSの導入校数は...(2021-11-25) 全て読む
道立図書館に電子書籍 4定道議会教育費補正予算案
道教委は、30日開会の第4回道議会定例会に提案する教育費補正予算案を発表した。道立図書館の電子書籍導入に3100万円を計上。道立学校における修学旅行のキャンセル料の支援、新型コロナウイルス...(2021-11-25) 全て読む
根室局 どさんこ☆子ども地区会議 「笑顔」「みんなで」など 楽しい学校へキーワードを
【釧路発】根室教育局は16日、管内5市町をオンラインで結び、どさんこ☆子ども地区会議を開いた。児童生徒70人のほか、教員や教委職員、保護者、地域住民計34人が参加。いじめ防止に向けた実践発...(2021-11-24) 全て読む
実態即した検討案提示 部活動地域移行へフォーラム 道教委
道教委は20日、地域部活動推進フォーラムをオンライン開催した。令和5年度の休日部活動の段階的な地域移行に向けて初めて開いたもの。本年度のモデル地域である当別町・登別市・紋別市の取組や、学校...(2021-11-24) 全て読む
道教委 健康教育研修会 ワクチンでコロナ防止 札医大の髙橋教授講義など
【旭川発】道教委は18日、上川総合振興局を主会場に令和3年度健康教育研修会をオンライン開催した。集合およびオンラインを合わせて約160人が参加し、感染症対応や性・薬物、アレルギー対応などに...(2021-11-24) 全て読む
渡島局「学び推進月間」標語 さらなる活躍に期待 入賞児童生徒へ表彰状
【函館発】渡島教育局は10月下旬から11月上旬にかけて、渡島管内における「北海道学び推進月間」標語の入選作品の表彰式を行った。谷垣朗局長が入賞者の所属校を訪問。最優秀賞を受賞した北斗市立浜...(2021-11-24) 全て読む
待機児童問題など審議 道未来づくり審議会子ども部会
道子どもの未来づくり審議会子ども・子育て支援部会は17日、道庁本庁舎で第1回会合を開いた。新・子育て安心プランにかかる取組について事務局が報告し、委員から意見を募った。委員から、「田舎にい...(2021-11-24) 全て読む
道教委 市町村教委員任研修会 第6波に備え感染対策 渡辺委員ら講義し指摘
道教委は15日、市町村教育委員会新任委員研修会をオンライン開催した。北海道大学高等教育推進機構の山本堅一特任准教授が「主体的・対話的で深い学びを実現するこれからの授業形態」と題して講義。道...(2021-11-22) 全て読む