実態即した検討案提示 部活動地域移行へフォーラム 道教委(道・道教委 2021-11-24付)
道教委は20日、地域部活動推進フォーラムをオンライン開催した。令和5年度の休日部活動の段階的な地域移行に向けて初めて開いたもの。本年度のモデル地域である当別町・登別市・紋別市の取組や、学校・地域が連携して部活動に取り組む幕別町の取組を共有。広域な本道の特性を踏まえ、地域の状況に応じた仕組みを構築する必要性が指摘され、道教委から自治体の規模に応じた部活動地域移行へ検討案を示した。
フォーラムは、持続可能な部活動の実現に向け、多くの保護者・道民が今後の部活動の在り方を考える契機とすることが目的。
コメンテーターとして、アルペンスキーのオリンピアンである道教委の川端絵美委員、スポーツデータバンク㈱の石塚大輔代表取締役、道教委の伊賀治康教職員局長が参加。道庁別館を主会場にYouTubeでライブ配信し、教員、部活動関係者、保護者など約160人が視聴した。
はじめに、今村隆之教職員課働き方改革担当課長が部活動の意義、長時間勤務の原因となっている実態などをアンケート結果をもとに解説。地域移行のための受け皿や指導人材の確保など今後の課題にふれ、5年度以降、部活動の段階的な地域移行を目指す国の方針を説明した。
当別町教委、登別市教委、紋別市教委の担当者が部活動の地域移行の実践研究を発表。幕別札内スポーツクラブは、幕別清陵高校の全生徒がクラブに所属して教員が活動にかかわる取組や、高校生自身が部活動を企画・運営する「オール部」の活動を紹介した。
石塚氏は「北海道一律ではなく地域の特性を踏まえたモデルを構築する必要がある」とし、希望教員が兼職・兼業で休日の部活動を指導する場合に生じる契約や労務管理の課題、学校施設の管理の在り方などが今後の焦点になると指摘。国の施策のみならず、地域に根ざした財源確保を検討する必要性を挙げた。
川端委員は、様々なスポーツや文化を体験できる部活動の意義を踏まえ「子どもたちの活動の場を確保するため、学校・地域が役割分担を考え、よりよい方向に改善できる」と述べた。
伊賀局長は、市町村を核とした小規模の自治体、市町村のスポーツ・文化協会を軸とする中規模の自治体、民間スポーツ(文化)クラブ・企業が主体となる大規模の自治体を想定し、学校の働き方改革と持続可能な部活動の実現、スポーツ・文化や経済活動の振興など地域の活性化を目指す検討案を示した。
フォーラムは、動画視聴者のコメントを紹介しながら進行。「各地域の特性に応じ、関係機関や保護者などを含めてより望ましい独自の環境をつくるべき」「部活動にかかわるすべての人の意識を変えることが必要」などの声が寄せられた。
(道・道教委 2021-11-24付)
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