道教委　４年度予算概算要求　不登校生へ遠隔学習　基本事項に「配慮必要な子支援」

（道・道教委 2021-12-13付）

　道教委は、令和４年度予算概算要求の基本方針を９日の教育委員会会議で決定した。基本的事項では新たに「配慮を要する児童生徒への支援の充実」を追加。不登校児童生徒へのオンライン学習、ヤングケアラーへの支援、医療的ケア児のための看護師の配置などの新規事業を検討している。

　道の予算編成方針では、新型コロナウイルス感染症の影響で４年度以降も収支不足が生じる見通し。このため、施策や事務事業の徹底した精査、事務的経費の見直しなどを行い、優先度の高い施策に行財政資源を効果的・効率的に配分するとしている。

　道の方針を踏まえ、道教委は歳入・歳出の見直しを一層強化しつつ、当面する教育行政上の諸課題に適切に対応する予算の確保、学校教育や児童生徒に直接影響のある経費、施設の維持・保全に要する経費の確保に取り組むこととした。

　基本的事項では、道教育推進計画で掲げる「ふるさとを想い、グローバルな視野でともに生きる力の育成」「人口減少に対応する教育環境の形成」の取組、学力・体力の向上、いじめ防止、学校における働き方改革など、継続的な課題に対応する予算の確保に取り組むとした。

　地域課題の解決を通じた探究的な学び、ICTを活用した教育の推進、感染症に対応するための予算づくりを進めるほか、新たに「配慮を要する児童生徒への支援の充実」を盛り込んだ。

　９日の教育委員会会議で山本純史総務政策局長は「配慮を要する児童生徒への支援」に関する施策として、①コロナ禍で不登校になっている児童生徒への対応②ヤングケアラーへの支援③医療的ケアを必要とする児童生徒の支援―を検討していると説明。具体的には、不登校児童生徒へのオンライン学習、医療的ケア児が通学する学校への看護師配置などを要求する考えを示した。

(道・道教委 2021-12-13付)