札幌市西野第二小　芸術鑑賞会　音楽の楽しさを満喫！　オーケストラが間近で演奏

（札幌市 2022-01-06付）

手拍子を送りながら、迫力ある演奏に耳を傾けた

　札幌市立西野第二小学校（児嶋大輔校長）は３年１２月下旬の２日間、同校にサロンオーケストラジャパン（東京、小林玄人代表）を招き、芸術鑑賞会を開催した。生のオーケストラによる楽しく迫力ある演奏に、子どもたちは体を動かし、力いっぱい手拍子を送るなど、オーケストラが奏でる音楽の楽しさを満喫した。

　札幌市では、札幌コンサートホールＫｉｔａｒａが平成１６年から市内の全小学６年生を対象に、本格的なオーケストラとパイプオルガンの演奏を鑑賞・体験するＫｉｔａｒａファースト・コンサートを開催しているが、本年度は新型コロナウイルス感染症のため一部日程が休止となり、同校は参加することができなかった。

　このため、「何とか子どもたちに生の演奏を鑑賞する機会を与えたい」と考え、文化庁の子供のための文化芸術鑑賞・体験支援事業に応募。実施校に選ばれ、同校を会場とした鑑賞会が実現した。

　全国で年間１００ステージを超える公演を行っているサロンオーケストラジャパンの一行約２０人が来校し、初日は１～４年生、２日目は５～６年生を対象に演奏を披露した。

　サロンオーケストラジャパンは、「笑いと感動」「音楽を好きになってもらえるよう、クオリティが高く楽しい演奏」をモットーとしており、楽器の説明や演奏中にも随所に笑いを取り入れ、楽しみながらオーケストラの世界を体感できるよう配慮。コントを見るような楽しさで自然に音楽の世界に子どもたちを引き込んだ。

　また、木管五重奏の美しいハーモニーや、澄みわたったフルートのソロなど、生楽器の魅力もたっぷりと披露。オペラ歌手による歌唱もあり力強いバリトンの歌声が体育館中に響きわたった。

　後半は、「もろびとこぞりて」「聖者の行進」などのクリスマスの定番曲をジャズ風のアレンジで演奏。行進曲「星条旗よ永遠なれ」をアップテンポで演奏し、小規模編成とは思えぬほどのにぎやかで迫力のある演奏に大きな手拍子が湧き、子どもたちは体を動かしながら生演奏の楽しさを味わった。

　アンコールでは、運動会のリレーでもよく使われる「天国と地獄」を演奏。大迫力のラストに、最高潮のうちにコンサートが終了した。

　子どもたちは、「いろんな楽器があって楽しかった」「マイクなしで透き通った声が遠くまで響いてすごかった」「こういう曲は初めてですごく心に残った」などと話していた。

　演奏後は、足で演奏できる鍵盤や、手を近づけただけで音が鳴る「テルミン」などの体験型の楽器を子どもたち全員で楽しんだ。

　児嶋校長は「オーケストラの演奏を間近で聞くことができる貴重な機会。これを機に少しでも音楽やオーケストラを好きになってくれれば」と話していた。

(札幌市 2022-01-06付)