三笠高３年小松さん　海鮮料理　農林水産大臣賞を受賞　にしんの燻製棒ずしで

（学校 2022-01-13付）

ガッツポーズの小松さん

　【岩見沢発】三笠高校（鈴木浩校長）３年生の小松拓海さんは、第２２回シーフード料理コンクールで最高賞の農林水産大臣賞を獲得した。小松さんは「技術のレベルアップが実感できてうれしい。おいしいので、いろいろな人につくって食べてほしい」と話していた。

　コンクールは、全国漁業協同組合連合会主催で、農林水産省などが後援。新鮮な感性と豊かなアイデアを生かしたオリジナルレシピを募集し、優秀作品を広くＰＲすることで、魚料理をより身近に楽しんでもらうとともに、魚料理のおいしさを再発見してもらうことを目的に毎年開催している。

　本年度のテーマは「おうちでガツンとギョ（魚）料理」で、プロを目指す学生部門には全国から１４７６作品の応募があった。コロナ禍以前は最終実技審査と表彰式を東京都の服部栄養専門学校で実施していたが、前年度と本年度は主催者側で１次の書類審査を通過した８作品の料理再現・審査委員の試食審査を実施した。

　昨年１２月５日にオンライン表彰式が執り行われ、小松さんの「にしんの燻製棒ずし」が最優秀賞に輝いた。

　試食審査に先立ち、料理再現用にニシンを送っていたが、悪天候でフェリーが運休したためイワシが代用され、小松さんは「北海道のプライドフィッシュであるニシンの魅力を伝えたかったので残念」と話していた。

　レシピは、担当教諭の助言を受けながら試作を重ねて完成させた。工夫した点について「青魚特有の臭みを消すため、３枚におろしたニシンをたっぷりの塩につけ、１０分程度締めて洗い流し、酢に５分つけた。香りづけの燻製は１分くらいで、色々な食材に合うリンゴの木のチップを使った」と説明。

　結果発表では「レシピに自信はあったがドキドキした」と。受賞に際し「技術のレベルアップが実感できてうれしい。おいしいので、いろんな人につくって食べてほしい」と喜んだ。

　幼少のころから父と石狩市などへ釣りに行くことが楽しみで、小学校６年生からニシンなど、釣った魚を料理することに夢中になったという。中学生で「すし職人になりたい」という夢を持ち、道内で唯一食物調理科のある同校に進学した。

　来春からは、見習いとして出身地である札幌市内のすし店に勤務する。「握りや目利きの技術を学び、夢を叶えたい」と意気込んだ。

(学校 2022-01-13付)