函館赤川小でストレスマネジメント教育 上手に付き合う術学ぶ 4年特活など2授業公開(学校 2022-01-18付)
学級内でストレスの対処法を共有した
【函館発】函館市立赤川小学校(長浦紀華校長)は、児童がストレスをコントロールできるよう、ストレスマネジメント教育に力を入れている。昨年12月下旬、道教委の地域連携研修を活用し、4年生と6年生を対象とした2授業を公開。いじめやコロナ禍など、児童を取り巻く様々なストレスと向き合うコツを指導したほか、道教育大学函館校の本田真大准教授が「学校におけるストレスマネジメント教育の意義と実践」と題し、教職員に向けて講義した。
同校は全国的にいじめによる自殺や他殺など生徒指導上の諸課題が発生している事案を未然に防止するため、児童に様々なストレスの対処法を身に付けさせることや、教員の指導力向上などを目的に本年度からストレスマネジメント教育に取り組むこととした。
取組は道教委の地域連携研修を活用。赤川小を主体校に、コミュニティ・スクールを形成している神山小学校と赤川中学校を連携校とした。
この日、長谷川優美教諭と黒瀧康子教諭による2授業を公開。
うち、長谷川教諭は、4年生の特別活動「自分の心と体を見つめようシリーズ」を指導。本時は2時間扱いの1時間目。目標を「ストレスについて理解する」「ストレスと上手に付き合う方法をみつける」とした。
長谷川教諭は「自分が感じた嫌なこと」について質問。実際の事例と心と体の状態、行動をワークシートに記入させた。
全体交流で児童は「友達に自慢されたときに悔しい気持ちになった。家に帰ってから叫んだりした」「親に怒られたとき、イライラして怒った」などと発表。様々な意見に「似ている」「分かる」などと共感する場面もみられた。
長谷川教諭が「ストレスって悪いものだと思うか」と尋ねると、一定数の児童が「悪いものではない」と回答。理由について「陸上競技の習い事でライバルに負けて悔しかった」と発言した児童は「悔しくて情けないから、もっとうまくなろうと練習した」と経験を振り返った。長谷川教諭は「その結果とても良い成績を残せた」と紹介し、適度なストレスは良い影響を与えることに気づかせた。
また、「ストレスが大きくなるとどうなるか」と再度質問。児童は「いじめや不登校になる可能性もある」「人に嫌なことを言ってしまうかもしれない」などと考えを共有した。
ストレスを解消するための具体的な方法について意見を交流。児童は「音楽を聞く」「習い事を頑張る」などと発表し、様々なストレス解消法を共有した。
長谷川教諭は「人に話を聞いてもらう」と発表した児童の意見をもとに、それが最も効果的な対処法と紹介。振り返りとして、ストレスから身を守ることを誓う「自分助け宣言書」を配布し、児童は署名した。
授業後、加藤優希さんは「良いストレスは自分の力に生かしたいと思った。友達から悪いストレスへの対処法を学べた」と振り返った。
(学校 2022-01-18付)
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