道教委・学びＤＸ校　上磯高が研修　挑戦・継続し普及を　視察報告やアプリ活用など

（学校 2022-01-14付）

グーグルジャムボードを活用し意見を共有

　【函館発】道教委のＩＣＴを活用した学びのＤＸ事業の指定を受けている上磯高校（江尻巧校長）は昨年１２月下旬、同校でＩＣＴ活用にかかる校内研修会を開いた。管内高校の教職員など約２０人が参加。道外高校で実施した視察研修の報告や、グーグルワークスペースの効果的な活用について確認。次年度からのＧＩＧＡスクール構想開始に伴うＢＹＯＤ導入に向け、授業改善の方策を探った。

　研修会はＩＣＴ活用にかかる視察研修の成果報告や、グーグルワークスペースの使用方法について理解を深めることが目的。同事業の推進校となっている上磯高は、これまで渡島教育局高校教育指導班を講師に、ＩＣＴ活用にかかる研修会を適宜開催してきた。

　今回は、「ＩＣＴ活用に向けて～授業で使おうクロームブック」をテーマに、二階堂航教諭と小田翼教諭が他県での視察研修報告や、ＧＩＧＡスクール構想の実現に向けて取り組むべき事項を解説。

　二階堂教諭は青森県の東奥義塾高校、宮城県の仙台第三高校、宮城第一高校を視察。３校のＩＣＴを活用した授業実践やＩＣＴ機器の整備状況、校内体制、利用規程について紹介した。

　今後取り組む必要性があるものとして、グーグルワークスペースのクラスルームを活用した課題のやり取りや、アンケートの実践を提示。ホワイトボードの使い勝手を生かしたスマートディスプレイ「ジャムボード」の活用について、学校全体で取り組むことの必要性を強調した。

　小田教諭は、埼玉県の大宮国際中等教育学校と大宮北高校の視察内容を報告。探究型の授業実践の様子や、新型コロナウイルス流行に伴う、緊急事態宣言下における双方向オンライン授業の状況など、先進的な事例を紹介。授業改善について「育てたい資質・能力や観点別学習評価、課題探究型の学習を関連させて進めることが大切」と呼びかけた。

　グーグルワークスペースの研修では、両教諭を講師に学習課題や学習評価、連絡事項の共有方法を確認。小テストやアンケートでの活用についても理解を深めた。

　ジャムボードの活用については、生徒同士がリアルタイムで意見を共有できる利点を紹介。参加者は３グループに分かれて、付せんや画像などをタブレット端末に書き込んでいた。

　研修会後、道教委ＩＣＴ教育推進課の佐藤公敏主査が助言。「ＩＣＴの研修では、学習指導要領に沿った内容となるよう留意するほか、何事もチャレンジ・継続が大切」とし、学校間での情報共有を通して、全道に実践を普及していくことの重要性を強調した。

(学校 2022-01-14付)