ヤングケアラー支援へ新事業　ＳＣ等派遣の拡充計画　道教委　プッシュ型を検討

（道・道教委 2022-01-17付）

　道教委は４年度、ヤングケアラーの教育支援体制構築事業の開始を計画している。スクールカウンセラー（ＳＣ）やスクールソーシャルワーカー（ＳＳＷ）の派遣回数を増やすなど学校への支援を拡充するほか、学校の要望がない場合でも人員を派遣できる積極的な支援方法を検討する。

　１３日の教育委員会で明らかにした。

　文部科学省の４年度予算では、いじめ対策・不登校支援等総合推進事業に前年度と比べて５億円増となる８０億円を計上。具体的には、ＳＣを公立小・中学校２万７０００校（週１回４時間）、ＳＳＷを１万中学校区（週１回３時間）に配置する。

　また、児童生徒性暴力等の早期発見、ヤングケアラーの早期対応に向けた相談体制の整備を推進するために必要な経費を措置した。

　これを受けて道教委は、新年度からヤングケアラーの教育支援体制構築費の予算化を検討。児童生徒の心理の専門的な知識を有するＳＣを公立学校に配置・派遣するＳＣ活用事業、福祉の専門的な知識を有するＳＳＷを委託市町村に配置するＳＳＷ活用事業の後継事業となる見通し。

　具体的には、ＳＣやＳＳＷの派遣回数を増加するなど従来の支援を拡充する予定。学校の要望を受けて人員を派遣する従来の方法のほか、プッシュ型による積極的な派遣方法を検討する。

　児童生徒が家族の世話や介護で困っている状況が考えられる場合、学校の要望がない場合でも派遣を可能とすることで、子どもに寄り添う支援の一層の充実を図っていく考え。

(道・道教委 2022-01-17付)