上川教育研修センター研究発表会 子の主体性見取る授業 美瑛東小1年国語 石塚教諭(道・道教委 2022-01-14付)
ジャムボードで交流しながら考えた
【旭川発】上川教育研修センター(福家尚所長)は昨年12月中旬、美瑛町立美瑛東小学校(倉橋昭彦校長)で研究発表会を行った。センター研究員の石塚大輔教諭による国語の授業を所員や町内教職員ら約50人が参観。石塚教諭は、共同編集できるデジタルホワイトボードを活用して児童が主体的に学習に取り組む態度を見取った。
同センターでは、第18次研究の研究主題を「主体的・対話的で深い学びを実現する学習指導の在り方」と設定。指導と評価の一体化に向け、①単元目標の明確化②単元評価規準の設定③単元の指導計画・評価計画④観点ごとの総括―の4点を重点に研究している。
2ヵ年計画の2年次に当たる本年度は、③④を中心に推進。センター研究員2人と、協力校2校による授業実践をもとに理論を検証してきた成果を研究発表会として披露した。
この日、美瑛東小に勤務する研究員・石塚教諭による1年1組(児童数11人)国語の授業を公開。教材「スイミー」「“おはなしどうぶつえん”をつくって、本をしょうかいしよう」を複合的に扱い、物語の内容をとらえる力を身に付けた上で「校長先生に勇気がわく本を紹介する」言語活動を設定した。
本時は、10時間扱いの6時間目。挿絵や叙述をもとに物語の内容をとらえて「読むと勇気がわく」と感じた場面を考え、理由を示しながら友達と交流する学習を展開した。
導入場面では、単元のゴールや本時の課題を確認。序盤と終盤でスイミーの行動や様子が異なることに気づかせるため、挿絵を示して視覚的に物語の流れを振り返った。
端末を取り出し、物語の全文が貼り付けられたデジタルホワイトボード「ジャムボード」を開くよう指示。登場人物の行動を表す叙述に着目させ、自分が考える「勇気がわくところ」にオンラインで付せんを貼り付けさせた。
全体共有の場面では、代表児童が「〇〇が〇〇したところに勇気がわいた。なぜかというと・・・」と具体的な叙述や理由を示して発表していたことに着目。石塚教諭は、理由を説明することでより詳しくなる良さを実感させ、次時からは自分が紹介したい本の「勇気がわく場面」とその理由を考える学習に取り組むことを予告した。
研究協議では、研究内容③④を柱にグループに分かれて討議。相手意識を持った単元ゴールを設定したことを評価する意見が寄せられたほか、記録に残す場面の評価時期についての意見や、ジャムボードの効果的な活用などについて話題が上がった。
(道・道教委 2022-01-14付)
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