札生総連　冬季セミナー　深い学びへ授業改善を　三角山小・渋谷校長が講師

（札幌市 2022-01-18付）

主体的・対話的な学びの実現に向け、研鑚を積んだ

　札幌市生活科・総合的な学習教育連盟（＝札生総連、渡部靖委員長）は１２日、豊園小学校で冬季セミナーを開催した。会員など２７人が一部オンラインで参加。講師に三角山小学校の渋谷一典校長を迎え、講話や演習を通して、子どもの視点に立った主体的・対話的で深い学びの実現を目指した。

　今回のセミナーは、「主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善の実際」をテーマに設定。具体的な児童の姿を想像しながら研修を深め、学習指導要領で求められている授業改善につなげていくことを目指した。

　開会式のあと、主体的・対話的で深い学びと、新学習指導要領の改訂などについて渋谷校長が講話。「これまでの学習指導要領では、教員が何を教えるかという観点で構成されていた」と説明した。

　その上で、「新学習指導要領では、子どもが何をできるようになるかということも求められている。主体的・対話的で深い学びの視点に立った授業改善を行うことで、質の高い学校教育を実現し、資質・能力を身に付け、能動的に学び続けるための授業を目指してほしい」と求めた。

　演習は３～４人のグループで実施。はじめに、他県中学校の「エネルギー問題と、限りある資源を未来の世代に残すための取組」をテーマにした授業動画を視聴しながら、生徒の発言や考案した節電対策などを、教職員支援機構が作成したピクトグラムを活用し、①主体的②対話的③深い―の３つ学びに分類して付せんに書き出した。

　つぎに、付せんを模造紙に貼り、教員がどのような視点で指導・支援することで、３つの学びに対する生徒の姿が生まれていくかを協議。その上で、主体的・対話的で深い学びの視点に立った授業改善を行う際に大切なポイントなどを画用紙にまとめて発表した。

　参加者は、「何を学ばせるかを明確にすることで、ねらいや活動が定まり、主体的で対話的で深い学びにつながっていく」などと発表していた。

　渋谷校長は、今後は主体的・対話的に加え、個別最適な学びや協働的な学びも求められている可能性などにも言及し、各校での指導の充実と教員の資質・能力の向上に期待を寄せた。

(札幌市 2022-01-18付)