子の自己肯定感高める 檜山局 第2回組織力強化会議 3校が学力向上先進事例発表(道・道教委 2022-01-24付)
オンラインで約60人が参加
【函館発】檜山教育局は20日、第2回組織力強化会議をオンライン開催した。管内小・中学校の教頭、主幹教諭、教務主任など約60人が参加。管内学力向上ロードマップに基づき、全体会で江差町立江差小学校、厚沢部町立厚沢部中学校、奥尻町立奥尻中学校の3校が学力向上に関わる先進的な取組を発表。参加者はブレイクアウトルームで内容を共有し、管内一丸となって検証改善サイクルの確立を目指した。
はじめに、近藤史郎局長があいさつ。「前年度、管内各校を訪問し、子ども一人ひとりの学びの充実に向けて教職員が積極的に力を注いでいると感じた。各学校が取り組んできた組織的な対応を、会議の実践発表を通じて次年度の教育課程編成に役立ててほしい」とし、「次年度の義務教育指導監訪問では、各校が地域の実態を踏まえ、教育課程をどのように改善したのか伺いたいと考えている。子どもたちの笑顔のために組織的に取り組むことを期待する」と呼びかけた。
山内功教育支援課長が検証改善サイクルの確立について説明したあと、実践発表に移行。管内3つの小・中学校が学力向上ロードマップに基づき、特色ある取組について紹介した。
江差小の笹木央教頭は、子どもが自分の良さを認識する取組について報告した。
同校は本年度、児童の実態をもとに重点教育目標を設定し、児童の自己肯定感を高める取組を展開した。学校経営方針の具体的項目から、子どもの能力や自身を高める称賛のボイスシャワーを実践。週2回、児童の良いところについて全校放送で紹介したり、全教諭がローテーションで全校児童を紹介している。
このほか、掲示物を多く設置し、書道展や美術展の入賞作品や読書活動の取組など、児童の作品を多数紹介。「児童同士が頑張りを認め合えるように心がけている」とした。
成果として、児童アンケート結果を提示。「学校が楽しい」と回答した児童の割合が9割以上を占めたことを紹介した。
厚沢部中の岡健教頭は、数学科における習熟度別学習の工夫について説明。定数配置された教員の中で対話を意識した授業実践を進めた結果、生徒アンケートで「数学の勉強は大切」「数学の授業はよく分かる」と回答した割合が9割を占めたとした。
奥尻中の佐藤智也教頭は、町教委が企業と連携してAIドリルなどを活用する奥尻STEP―UPプロジェクトを紹介。毎時間、ICTの活用を意識した授業を推進し、「教職員のICT活用指導力の向上もみられている」とした。
実践発表中、参加者はチャット機能で感想を入力。「児童全員の良さを紹介する江差小の取組は子どもの喜ぶ姿が目に浮かぶ」「厚沢部中の高い学力、ICTのスキルアップは教職員がチームとなって取り組んでいることが実感できた」などの意見が挙がっていた。
このほか、山内教育支援課長が組織力の強化を切り口に、これまでの檜山局の取組や次年度実施予定の活動内容を説明。また、参加者はブレイクアウトルームに分かれて各校の学力向上に向けた取組を発表した。
(道・道教委 2022-01-24付)
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