道立図書館の4年度市町村支援事業 申込を直接受付に変更 新たに縄文文化セット貸出
(道・道教委 2022-02-15付)

市町村活動支援事業案内
事業の内容や申込方法を詳しく説明した『事業案内』をホームページに掲載している

 道立図書館は、4年度の「市町村活動支援事業」の申込受付を開始した。来年度は大きく7つの事業について、市町村や学校の利用を募集。世界遺産登録に合わせて「縄文文化セット」を新たに貸し出すほか、申し込みについても、円滑に利用できるよう、教育局経由ではなく同館が直接受け付ける(市町村立学校を除く)。申込期間は3月4日まで。

 同館は、市町村立図書館や公民館図書室、学校図書館への支援を運営の重点の一つとして位置づけ、市町村の図書館活動の活性化や子ども読書活動の推進を図る市町村活動支援事業を行っている。

 4年度は新刊書の定期的な貸し出しを、希望に応じ冊数や時期、分野などを限定して届けることが可能になったほか、テーマに沿ったセットを貸し出す「サポートブックス」「事業貸出し」の資料セットを改編。分量はよりコンパクトに、セット名はより分かりやすくした。

 また、児童生徒が集合しなくても開催できるコロナ対策としてのブックフェスティバル「ブックギャラリー」を継続。1ヵ月の間、展示や学級文庫、貸し出しに利用できる。

 また、市町村立学校以外は、全ての事業の申し込みを同館がメールまたはFAXで直接受け付ける(大量一括貸出、事業貸出は随時受付)。随時受付の事業以外は3月4日が申込締切。

 同館では、こうした4年度事業の内容や申込方法を記した『市町村活動支援事業案内』を作成し、同館ホームページに掲載した。

 『事業案内』では、付録として学校図書館協力貸出案内も掲載。小・中学校、高校、特別支援学校に設置された学校図書館を対象に行っている蔵書の貸し出しについて紹介している。

 4年度の市町村活動支援事業の概要はつぎのとおり。

【図書館活動支援事業】

 各市町村図書館等の活動を活性化するため、運営全般について助言等の支援を行う。

▼運営相談・派遣(募集数24程度)

 図書館や教育委員会を訪問し、運営全般について助言や情報提供、事業企画の支援を行う。

 また、各地域で開催される研修会・学習会等に同館職員を講師として派遣するほか、事例紹介や情報交換を通して、共にスキルアップを目指す。

▽重点運営支援

 図書館設置や読書活動の推進を積極的に図ろうとする市町村に対し、年間を通して重点的に支援する。希望に合わせて他の支援事業や新刊書の貸し出しを優先的に行い、図書館(室)の活性化を目指す。

 運営相談は3回程度実施。また、年間で最大800冊程度の新刊書を優先的に貸し出す。利用目的に合わせて、必要な分野や借り方を相談できる。

 学校への貸し出しも可能で、児童書を集中的に借り入れ、子どもの利用拡大を図ることもできる。

・その他の支援事業

 9月に全道図書館新任職員研修会を開催。図書館活動に必要な基礎的事項について2日間研修を行う。

 7月には中堅職員研修会、10月から5年1月にかけては専門研修を開催する。

【学校図書館連携支援事業】

 各市町村立図書館等と学校との連携を支援する。

▼学校図書館運営相談・道立学校図書館運営相談(募集数12程度)

 学校図書館への支援や、道立学校の図書館の運営等について助言や情報提供等を行う。直接学校を訪問して、学校図書館の運営相談等を行うこともできる。

▼学校ブックフェスティバル(募集数15程度)

 小・中学校に、同館の児童書・絵本を提供し、おはなし会を実施して、児童生徒に読みたい本を自由に選んで借りてもらう事業。事業の準備や運営を通して、市町村立図書館等と学校、ボランティアの連携を促進することを目的としている。

 PTAやボランティアにも貸し出し作業等に協力してもらうことで、児童生徒との交流、図書館と学校・地域との連携が深まることが期待できる。

 コロナ禍に対応し、開催方法を選ぶことができる。

①ブックバイキング

 体育館等に本を並べ、集会イベントとして開催する。十分な感染症対策がとれるときに利用可能。初めて実施する市町村には、同館職員が訪問し運営をサポートする。

 500冊から、参加人数×10冊程度を貸出し、児童生徒が選んだ本は1ヵ月間自由に活用できる。

②ブックギャラリー

 貸し出した全ての図書を1ヵ月間自由に活用できる。感染症対策のため、集会での開催が難しい場合、原則として児童生徒数が200人以下の学校が利用できる。

 空き教室への展示や、学級文庫の巡回などが考えられる。

【支援貸出事業】

 図書やイベント用資料等を貸し出し、市町村立図書館等や学校図書館の活動を支援する。

▼サポートブックス

 学校の朝読・昼読、調べ学習等で活用できる本をセットで貸し出す。学校図書館や学級文庫、図書館(室)でも利用できる。

 中高生向け図書や授業に役立つ図書をそろえたいと考える図書館にとって、選書の参考となるセットも用意している。

 セット内容は、アイヌ文化はじめてセット、文化歴史ブックス、中高生ノンフィクションセット、中高生小説セット、体力向上・スポーツブックス、朝読・昼読ブックス、仕事ナビブックス、食育ブックス、理科読セットなど18セット用意している。

▼大量一括貸出(募集数40程度)

 まとまった数の図書を、数ヵ月単位で貸し出す。住民や学校への貸し出し等にも利用できる。

 貸出期間は1~6ヵ月が基本。最長で1年以内。募集期間は随時。1回に100~300冊(年間1200冊程度上限)。

▼事業貸出

 大型絵本、しかけ絵本、エプロンシアター、おはなし迷路、外国語絵本などを貸し出すもので、図書館まつりなどをはじめ、学校・幼稚園・保育所等で行うイベント、ボランティア団体等が主催するイベントで活用できる。また、授業の教材としても利用できる。

 紙芝居や調べ学習支援セット、バリアフリー資料見本セット、SDGsセット、防災・防犯セットなど、多彩なジャンルを用意。新たに縄文文化セットを4月から貸し出す予定。また、従来の「理科読セット」は、科学セット、生き物セット、宇宙セットなど利用しやすいよう6つのセットに分割した。

(道・道教委 2022-02-15付)

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