道教委が学校力向上実践事業推進協 負担軽減へデジタル化を 開発技術センターの新保参事(道・道教委 2022-03-04付)
道教委は2月25日、第2回学校力向上に関する総合実践事業推進協議会をオンライン開催した。七飯町立七重小学校など3校が小学校教科担任制による指導体制や業務改善の実践を発表。道開発技術センター地域政策研究所の新保元康参事は、教育の質の一層の向上と教職員の負担を軽減するデジタル化推進の必要性を説いた。
協議会は、学校力向上に関する総合実践事業指定校の校長らが包括的な学校改善の方策等を協議し、事業の実施上の課題や取組状況、成果などを共有し、全道の小・中学校における学校力向上に資することがねらい。
事業の実践指定校の校長、各教育局の義務教育指導監ら約160人が参加した。
開会に当たり行徳義朗義務教育課長は、道内の学校をけん引する指定地域の学校への期待とともに、広域な本道における事業成果を普及させ、次年度の取組の充実に向けた方策について交流を深めるよう期待した。
続いて田口範人義務教育課長補佐が4年度の事業推進について説明。事業の指定期間は3・4年度の2年間としていることから、引き続き各指定地域において、包括的な学校改善を推進する学校モデルの提示や実践成果の普及・啓発のシステムの構築を図っていく方針を示した。
つぎに指定校の校長が実践発表。七重小の本多宏至校長は小学校教科担任制の実施による効果的な指導体制の成果や課題を伝え、実践の評価・改善を図る地域協議会の定期開催など次年度の方向性を示した。
えりも町立えりも小学校の佐藤裕哉校長は、グループウェアの導入やプロジェクトチームによる業務改善の取組を説明。別海町立別海中央小学校の河原宣孝校長は地域協議会の開催を通して中核校の取組成果の普及を図る取組を説明し、各学校の成果や課題を交流した。
最後に、道開発技術センター地域政策研究所の新保参事が「GIGAスクール構想の下での包括的な学校改善について」と題して講話。円の購買力の大幅な低下や人口減少など将来の懸念にふれ、教育の質の一層の向上と教職員の負担を軽減する方法を共有するため、授業・校務におけるデジタル化推進の必要性を示した。
デジタル化に当たっては「簡単で誰でもでき、日常的に質が向上することを目指すべき」と指摘。札幌市立稲穂小学校におけるICT活用の実践共有や標準化の事例を紹介した。
また、地域、保護者、定年延長に伴う高齢者など多様な人材の協力が必要とし、学校の実情を関係者に周知するとともに、情報を共有することで協力体制を構築する必要性を示した。
(道・道教委 2022-03-04付)
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