道　こころの健康ＳＮＳ相談窓口　１０代３割　学校の悩み等　４年度から２回線に増設

（道・道教委 2022-03-28付）

　道保健福祉部は、ＳＮＳを使った「こころの健康相談窓口」を来年度から拡充し、より多くの悩みに応えていく考えだ。新型コロナウイルスの流行によって不安やストレスを抱えた人が相談できるよう、昨年８月から始めた事業で、相談しやすいＳＮＳのラインを道の相談事業では初めて採用。１月末までに１０２５件という多くの相談が寄せられ、うち１０代以下が３０４件を占めた。来年度から回線を増設しより多くの相談に応えていく。

　新型コロナウイルス感染症の流行によって、日ごろの生活や学校において不安や悩み、ストレスを抱えた人が安心して気軽に相談できるよう、昨年８月３１日からスタートしたもの。

　対面や電話での相談などコミュニケーションが苦手な人でも相談できるよう、ラインを使用した「北海道こころの健康ＳＮＳ相談窓口」として実施することとした。ラインを使った相談事業は道としては初めて。

　事業の啓発は、ポスターやリーフレットを作成し、学校や市町村、保健所等で配布。不安やストレスなどのほか「学校に行けない、友達に相談できない」「仕事がなくなった、収入が減った、生活が苦しい」「将来が見えない、生きているのがつらい」といった際に「悩みを相談してほしい」と求めた。保健福祉部のホームページでもリーフレットや紹介動画を掲載。ユーチューブにも広告を掲載した。

　相談時間は、月曜から土曜までは午後６から午後１０時まで。日曜日は午後６時から翌朝６時まで対応する。

　相談を受けるのは民間委託業者で、公認心理師など有資格者複数人がローテーションで対応。相談者の話に対応するほか、ケースによっては関係機関にも働きかけ連携する。

　昨年８月３１日から１月末までの５ヵ月間で相談件数は１０２５件と、多くの相談が寄せられている。

　相談者は１０代が２９１人、４０代が２４５人、２０代が１８８人、３０代が１７３人など。１０代未満も１３人いた。女性の相談者は５９３人で５７・８％。

　相談内容はストレスや眠れないなど「心の健康」の不調に関するものが３８５件で最も多く、次いで「対人関係」が８０件。「プライバシーに関わる」として詳細は公表していないが家庭や学校関係などの悩みが多く寄せられているという。

　本年度は相談対応が１回線だったため、同時に相談が寄せられた場合は履歴をもとにあらためてコンタクトを取っていたが、４年度からは内容充実のため２回線に増やし、同時に相談を受けられるようにするなど、より多くの相談に応えていく考え。

(道・道教委 2022-03-28付)