滝上町４年度教育行政推進基本方針　滝上小と濁川小統合へ　学び連続性重視し教育推進

（市町村 2022-03-31付）

奥田教育長

　【網走発】滝上町教委の奥田直美教育長は３月上旬、町議会定例会で教育行政推進の基本方針を説明した。３年度設置した町学校教育連携推進協議会で、引き続き学びの連続性を重視した教育の推進を図る方針を示した。また、滝上小学校と濁川小学校の統合について検討する方針を明らかにし「子どもたちの将来にとってより良い方向に進むよう保護者や地域住民の皆さま、関係機関と協議を進めていく」と述べた。

　基本方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育の推進

▽就学前教育・保育施設との連携

　３年度設置した町学校教育連携推進協議会を充実させ、引き続きこども園と小学校との連携、また園児と児童との交流、教職員の相互理解を図り、子どもたちの発達の状況や活動状況について適切に情報を共有していく。

▽社会で活きる力の育成

　全国学力・学習状況調査や町独自の学力検査の分析結果を踏まえ、各学校においては短期的・中長期的な計画のもと指導の改善・充実を図っていく。さらに学習内容の定着のため、道教委が作成したチャレンジテストの活用、放課後や長期休業中における補充的な学習サポート、町小・中学校家庭学習のすすめを中心に家庭での学習習慣を身に付ける取組を推進する。

　また、学校におけるさらなるＩＣＴ機器の効果的な活用や教職員の指導力向上のための研修を支援するため、ＩＣＴ支援業務を業者委託することで専門性の高い技術的支援を安定的に提供し、学習環境の充実を図っていく。併せて指導者用のデジタル教科書など、必要な教材を整備する。小学校におけるプログラミング教育で使用する補助教材としての人型ロボットの活用も継続して取り組んでいく。

　さらに教育の円滑な移行の実現を図り、町における学校教育の推進に関する施策を総合的かつ効果的に推進するため、３年度において町学校教育連携推進協議会を設置した。引き続き学びの連続性を重視した教育の推進を図る。

▽信頼される学校づくりと子育て世代への支援

　将来的に児童生徒数の減少が見込まれ、また、２つの小学校も今後の改修費に多額の費用が見込まれる。小学校を１つにすることで、より効果的な教育を推進し設備の充実も円滑に進むものと考えている。子どもたちの将来にとってより良い方向に進むよう保護者や地域住民の皆さん、関係機関と協議を進めていく。

　地域との連携・協働に関しては、学校運営協議会を中心として、保護者および地域住民などの学校運営への参画によって児童生徒の健全育成に取り組む。

　３年度から教育人材バンクを設置しており、地域人材の活用によって学校教育および社会教育の学習支援を行い、地域が一体となった教育活動を推進する。

　教員が健康でいきいきとやりがいを持って勤務し、学校教育の質を高められる環境の構築に向けて、学校における働き方改革町アクション・プランに基づく取組を進めるとともに、校務支援システムの活用によって学校運営体制の整備・充実を図る。また、教職員住宅の環境改善を計画的に進める。

▼社会教育の推進

▽スポーツの振興

　元年度からＮＰＯ法人滝上町スポーツ協会と３年間のスポーツ公園の指定管理契約を結んでおり、引き続き本年度から３年間、同協会と契約し町民のスポーツニーズに対応した管理運営を行うとともに、新たな事業展開を行い指定管理の利点を生かすよう連携を図る。４年度は子どもたちの運動能力を測定し、データ分析によって子どもたちの得意な運動を見いだし、その能力が向上するようアドバイスを行うスポーツ能力測定会も同協会に委託して実施する。

(市町村 2022-03-31付)