日本商業教育振興会主催のＳＡＨ　函商高が３回目の指定　ハイブリッド型簿記検定等

（学校 2022-04-01付）

オンラインで指定書交付式を行った

　【函館発】函館商業高校（古室信行校長・当時）は、日本商業教育振興会主催事業スーパー・アカウディング・ハイスクール（ＳＡＨ）の指定を受けた。２８年度から継続し３回目の指定。会計ビジネス科の生徒を対象に、４年度から３ヵ年でオンラインとペーパー試験を併用したハイブリッド型の簿記検定に挑戦するなど、新たな学びのスタイルを確立。卒業時には２級と３級の全員合格を目指す。３月２９日にオンラインで実施した指定書交付式で古室校長は「生徒にとってＳＡＨの存在は大きい。ＩＣＴを活用し、個別最適な学びを推進していきたい」と意欲を見せた。

　ＳＡＨは日本商業教育振興会が主催。高度な簿記会計を身に付け、社会の第一線で活躍できる専門的職業会計人を育成するため、先進的な取組を行う商業高校・県商業教育団体等を指定し、簿記会計に関連する機会の提供を行うもの。平成２７年度から開始した事業で、同校をはじめ全国で１０校３団体が指定を受けている。

　同校は平成２８年度から指定を受けており、今回で３回目の指定を受けた。キャッチコピー「ヤル気が、本気になって、地域貢献プロジェクトⅢ」のもと、４年度から３年間で、会計ビジネス科１年生を対象とした日商簿記３級、２年生の２級合格に向けた指導体制の確立と充実、ペーパー試験とオンライン試験の併用などに取り組み、卒業時には取得率１００％を目指す。

　２９日にオンラインで実施した指定書交付式には、同校の教職員６人と、日本商業教育振興会の小島一富士代表理事、高崎商科大学経理研究所の渕上勇次郎所長ら１４人が出席。

　渕上所長は「函館商業は道を代表する伝統と歴史がある。商業会計教育の熱化を目指す中、指定は励みになる」とたたえた。

　小島代表理事は「商業の魅力をどのように伝えていくか楽しみ」と期待を寄せた。

　古室校長は「生徒が地域社会に貢献する志を育めるなど、ＳＡＨ指定によって多くの成果を得ることができた。今後もＩＣＴを活用し、個別最適な学びを推進していきたい」と話した。

(学校 2022-04-01付)