伊達市4年度教育行政執行方針 ハイブリッド学習実施 伝統的手法とICTを併用(市町村 2022-04-15付)
影山教育長
【室蘭発】伊達市教委の影山吉則教育長は4年度教育行政執行方針で、対面とオンラインを組み合わせたハイブリッド型の学習を進めることを示した。日本の伝統的な教育手法とデジタル教材の活用をバランス良く組み合わせた、新スタイルの授業改善を推進する。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼社会を生き抜く力を育む教育の推進
学校教育では、地域社会を担う人づくりに向けたキャリア教育・ふるさと創生教育の一環として「だて学」の実践を進める。実践に向けては、児童生徒の発達段階に応じた系統性のあるカリキュラム、伊達開来高校や学校運営協議会、地域住民等とのさらなる連携、学校の統合後の児童生徒の住まいのある地域への地元意識、地元愛を啓発する活動の展開等の工夫改善を進めていく。
新型コロナウイルス感染症感染拡大においても全国学力・学習状況調査や市学力テストの結果をもとにした具体的改善策を立てるとともに、道の各種事業を活用して個別最適な学びと、子どもたちの多様な個性を最大限に生かす協働的な学びの一体的な充実を図り、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を進めていく。
オンライン学習では、対面とオンラインを組み合わせたハイブリッド型の学習のほか、読み、書き、そろばんとも言われる日本の伝統的な教育手法とICT機器、デジタル教材の活用をバランス良く組み合わせた、新しいスタイルの授業改善を推進する。
特別支援教育については、長期的な視点で教育的支援を行う取組を推進する。また、小・中・義務教育学校に特別支援教育支援員や介護員を児童生徒の障がいの程度に応じて適切に配置する。
国際理解教育の推進については、外国語の言語活動の充実・改善を進めるとともに、外国語指導助手を学校へ派遣する。また「だてっ子イングリッシュ・アドベンチャー」を実施する。
安全・防災教育の充実については、児童生徒が安全に関する資質・能力を身に付け、自ら適切な行動が出来るよう、地域と共に実践的な避難訓練等を実施し防災意識の向上を図る。
▼豊かな心を育む教育の推進
いじめの未然防止に向けた教育活動について、市いじめ防止基本方針に基づき、未然防止、早期発見および早期対応に引き続き努めていく。また、学校、家庭、地域、関係機関等と連携を深め、いじめの問題に対して総合的かつ適切に対応していく。
不登校対策については、学校と教育委員会が連携し、スクールソーシャルワーカーや不登校児童生徒サポートハウス「こどもの国フェニックス」を活用した取組の充実を図るほか、個々に応じたアプローチの検討・改善を行うなど、社会的自立や学校復帰に向けた支援に取り組んでいく。
▼健やかな体を育む教育の推進
体力向上については、全国体力・運動能力、運動習慣等調査や市体力テストの結果に基づいて体力向上プランを立てる。
▼地域とともにある学校づくりの推進
コミュニティ・スクールについては、「だて学」の一環として、地域の文化芸術や伝統芸能に携わる人材や団体、だて歴史文化ミュージアムとの連携や姉妹都市との学習交流等を推進し、子どもたちがふるさとの良さを体感しながら豊かな情操が育まれるよう取組の充実を図る。
異校種間の連携・接続については、指導内容の連続性や系統性を重視した連携を推進し、伊達開来高と教科指導を中心とした連携の充実を図っていく。
教職員の資質・能力の向上については、指導力の向上や指導体制の充実を目的とした研修会を開催するとともに、各校において日常的に学び合う校内研修の充実はもとより、道教委等が行う研修事業への参加を働きかけていく。
▼信頼される教育環境の整備
学校施設については、伊達小学校校舎改築事業等をはじめ、市学校施設長寿命化計画に基づいた計画的な工事を進めるとともに、老朽化が進む校舎、設備の修繕や維持管理に努める。
学校の安全対策については、引き続き登下校安全対策推進会議を実施し、保護者、学校および警察による安全にかかる取組を継続するとともに、スクールガードリーダーや地域住民の見守り活動団体と連携し、子どもの安全確保に努める。
市立学校の再編については、第2次市教育振興基本計画で示した「原則、1学年2学級以上の学校を適正規模」とし、地域や学校と連携し学校の再編等を進め、子どもたちの教育環境の充実を図っていく。
(市町村 2022-04-15付)
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