江差町４年度教育行政執行方針　不登校対策へ　道医療大と連携　新たに生涯学習推進員

（市町村 2022-04-27付）

太田教育長

　【函館発】江差町教委の太田誠教育長は４年度教育行政執行方針において、不登校対策として、中１ギャップ問題の解消や小中連携の取組に北海道医療大学との連携を推進するとした。社会教育では、新たに生涯学習推進員を配置。町民の学習機会の拡大に向けて体制を強化するとした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

◆学校教育の推進

▼幼児教育

　幼保・小の合同研修やスタートカリキュラムの充実によって、教員間の連携を一層密にし、幼児教育と小学校教育との円滑な接続を進めていく。

▼小・中学校教育

　基本的には、子どもたちにとって「通いたい学校」、保護者・地域にとって「通わせたい学校」、教職員にとっては「勤務したい学校」であるとともに「地域と共にある学校」を目指していく。

　教員一人ひとりが、日々自分の授業を振り返り「きょうよりもあすはもっと良い授業を」と問い続け、工夫することを基本とし、実効性のある授業研究を各校で進める。

　江差北小・中学校が進める小中一貫教育および江差中学校区３校が進める小中連携教育「トライアングルサポート」の推進に継続して取り組み、義務教育９年間を見通した効果的な学びと中１ギャップ問題の解消に努めていく。

　引き続き学力向上対策会議を通して、各校の取組の成果や課題を共有し、町としての総合的な学力向上対策の質の向上を図る。加えて、道立教育研究所の教委連携研修講座を引き続き行い、町内全職員が教育の今日的課題の把握と最新の指導方法等の習得を図る。

▼健やかな身体の育成

　全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果の活用を図るとともに、各学校の１校１実践の取組を支援していく。早寝早起き朝ごはん運動の推進およびデジタルメディア使用時間の縮小化を通し、子どもたちの望ましい生活リズムの育成に取り組む。また、新給食センターの完成によって米飯給食が提供される。栄養バランスの一層の充実を図るとともに、栄養教諭を中心とした食育の推進に引き続き努めていく。

▼生徒指導

　いじめや不登校の未然防止と早期発見、早期対応に努めていく。いじめに関してはいじめ防止基本方針に則り、学校における指導体制の強化を図っていく。

　また、不登校を生まないための取組を進める。中１ギャップ問題の解消や小中連携の取組には北海道医療大学との連携を図るなど、その充実を図っていく。

▼特別支援教育

　子どもたちの個々のニーズに適切に対応するために、引き続き各学校に特別支援教育支援員を配置し、その充実に努めていく。

　幼児期から支援を必要とする子どもが増加傾向にあることから、早期からの教育支援に努め特別支援教育連携会議や教育支援専門委員会の開催と幼保小中、町の保健師および関係専門機関との日常的な連携強化を図っていく。

▼特色ある教育活動

　江差北中学校区の江差北小、江差北中については、これまで取り組んできた小中一貫教育のさらなる継続と充実を図るため、学校管理規則を改正し、平成３１年４月から小中一貫型小学校・中学校としてスタートした。今後も同制度を効果的に活用し、義務教育９年間を見通した切れ目のない効果的な学びを推進する。

　江差中学校区についても、さらなる小中連携を強化していく。今後とも地域と共にある学校づくりの充実を図っていく。

◆学校における働き方改革の推進

　月２回以上の定時退勤日、年２回以上の時間外勤務等縮減強調週間、長期休業中の学校閉庁日の設定や、留守番電話対応・メールによる連絡対応、部活動指導に関わる負担軽減等によって、学校における働き方改革を進めていく。

◆社会教育体制の充実

　新たに生涯学習推進員を配置し、町民の学習機会の拡大に向けて体制を強化する。

◆図書館活動の推進

　新たに導入した図書館システムによって、４月からは時間や場所を選ばずに蔵書検索や貸出予約が可能となることから、図書館のさらなる利用促進に向けた取組や広報活動等を積極的に展開していく。

(市町村 2022-04-27付)