公立高配置計画検討協議会　〈檜山〉　小規模校教員減に不安　８～１１年度　０～１学級相当減

（道・道教委 2022-04-28付）

公立高配置計画検討協議会　〈檜山〉　小規模校教員減に不安　８～１１年度　０～１学級相当減

　【函館発】道教委は２５日、第１回公立高校配置計画地域別検討協議会（檜山学区）をオンライン開催した。管内の教育関係者ら約３０人が参加。７年度は１６人の中卒者数増が見込まれる一方で、８～１１年度にかけて０～１学級相当の中卒者数が減少する見通しを示した。意見交換では、小規模校の教員配置数減少に対する不安の声が上がった。

　冒頭あいさつに立った檜山教育局の近藤史郎局長は「特色ある高校づくりや高校配置については、活力ある協議活動を進める観点で進めていきたい」と述べ、参加者にきたんのない意見を求めた。

　引き続き、道教委高校教育課の岡内誠配置・制度担当課長が学区別検討事項を説明。７年度の中卒者について、０～１学級に相当する１６人の増が見込まれることを示した上で「欠員の状況や町単位の中卒者状況を考慮した検討が必要」とした。

　８～１１年度の４年間では０～１学級に相当する２６人の中卒者減が見込まれることを明らかにし「学区全体での高校配置の在り方をあらためて検討する必要がある」と述べた。

　２学級以下の小規模校の在り方については「学級減や再編整備を含め検討するべき」と強調した。

　意見交換では、協議会の在り方や学級数減少に伴う教員定数の維持などを求める意見が挙がった。

　江差町教委の太田誠教育長はより議論を深めるため、保護者や生徒の考えを取り入れる必要性を強調。「保護者や小中学生を対象としたアンケートを実施し、結果をもとに意見交換を行う手段もあると良いのではないか」と要望した。

　また、単位制高校として特色ある教育課程を展開している江差高校の現状について「本年度９人の欠員が生じてしまった。２学級以下であることは、教員加配数の減少によって単位制の維持が困難になると聞いている。しかし、現在の１年生は単位制高校として江差高校に入学してきた。間口が減れば教員定数も減ってしまう」と懸念。「生徒が卒業するまで、単位制高校として維持できる加配教員の配慮など対策をお願いしたい」と求めた。

　道教委は「教員の加配状況によって展開できる科目数が減ってしまう課題を受け止めている。現１年生については生徒が卒業するまでの単位制の維持について考えていきたい」とした。

　江差町商工会の赤石智恵美会長は公募校長制度について質問。校長が示したミッションおよび公約達成状況や評価の公表について意見を述べた。

　道教委は「現段階では内容を公表していないが、意見をもとに公表の検討を考えていきたい」とした。

(道・道教委 2022-04-28付)