デジタル教科書アンケート調査 「勉強楽しい」過半数 文科省 情報収集等で肯定的回答(道・道教委 2022-04-27付)
文部科学省は、学習者用デジタル教科書の効果・影響等に関する実証研究事業のアンケート調査結果をまとめた。デジタル教科書と紙の教科書を比較した結果「情報の収集」「資料の比較」「図や写真の見やすさ」の項目でデジタル教科書を肯定的に回答する児童生徒の割合が高いことが分かった。「デジタル教科書の使用で勉強が楽しいと感じるようになった」と回答した割合は小中学生の全教科で過半数を上回り、小学生は理科、社会、英語、中学生は美術、技術・家庭、音楽の順に高い。
調査は、デジタル教科書の使用による効果・影響を検証し、6年度からのデジタル教科書の導入の検討に資するため実施したもの。25日の教科書・教材・ソフトウェアの在り方ワーキンググループで報告した。
児童生徒と教員を対象にアンケート調査を実施し、小学校中・高学年の児童と中学生合わせて5万7676人、小・中学校1万945校の教員から3万5637件の回答を得た。調査期間は3年11~12月。
▼児童生徒アンケート
デジタル・紙の教科書を比較して感じたことを調査。「色々な情報を集めやすい」の項目でデジタル教科書の方が「そう感じる」「ややそう感じる」と回答した割合は小学生69・6%、中学生61・9%と高かった。
また、デジタル教科書は「図や写真が見やすい」「一度に色々な資料を見て比べやすい」の項目で肯定的回答が多く、紙の教科書は「書き込みやすい」「自分の学んだことを残しやすい」の項目で肯定的回答が多い。
デジタル教科書を授業で使用することで「勉強が楽しいと感じるようになった」と回答した割合は、小中学生の全教科で過半数を上回った。特に小学生は理科、社会、英語の教科で7割、中学生は美術、技術・家庭、音楽の教科で6~7割と高い傾向にある。
▼教師向けアンケート
デジタル教科書の機能別の使用頻度を調査した結果、「ほぼ毎日使用」「必要に応じて使用」と回答した割合は「画面の拡大」が62・9%、「ペンやマーカー等を使用した画面への書き込み」が43・1%、「デジタル教材へのアクセス」が44・0%と高かった。
紙・デジタルの教科書を比較した結果「自分で見たい資料の選択」「驚きや興味・関心の喚起」「学習内容の視覚的な確認」の項目では過半数がデジタル教科書の方が適していると回答した。また、習熟度に応じた学習、児童生徒の考えの発表・共有、分類・整理の面でもデジタル教科書を肯定する割合が高い。
デジタル教科書導入時に困った内容をみると「教科指導方法の検討」が半数以上を占め「学校で円滑に利用する環境整備の確保」「紙・デジタル教科書との関係(使い分けが分からない)」と続いた。
デジタル教科書の不便な点は「フリーズ・エラー表示の際の対処」「児童生徒が授業と関係ない操作に集中する」「毎時間ログインに手間取る児童生徒がいる」の順に多い。
(道・道教委 2022-04-27付)
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