第1回全道代表高校長研 道教委所管事項⑤ 
(道・道教委 2022-04-26付)

6面表
教育行政Bの実施状況等(クリックすると拡大表示されます)

◆教職員育成課

【4年度道教職員研修計画の策定】

▽道教委では、教育公務員特例法に基づき、本年3月に4年度道教職員研修計画を策定し、4年3月30日付教育成第3083号「4年度(2022年度)道教職員研修計画の策定について」によって各学校にお知らせした。

▽本年度の重点として「キャリアステージに応じた段階的・計画的なマネジメント能力の育成」「ICT活用指導力の向上に向けた個々のニーズに応じた研修機会の提供」「児童生徒理解の在り方やいじめ、不登校への対応等に関する研修内容の充実」「実践的指導力や専門性の向上に主体的に取り組む教員の育成に向けた自主研修への支援の充実」などに取り組む。確認いただきたい。

▽学校においては本研修計画を活用し、教職員一人ひとりの資質・能力の向上に向け、キャリアステージに応じた研修の受講奨励や、校内研修(メンター研修)の充実等に取り組むようお願いする。

▽研修の受講奨励に向けては、3年度に新たに作成した道教員育成指標活用ガイドに掲載している自己診断シートや、高めたい資質・能力に対応する研修を整理した研修一覧の積極的な活用をお願いする。

【高校生を対象とした教員養成セミナー】

▽教員を目指す高校生が、教育活動の楽しさなどを体験できるセミナーを道教育大学との共催で開催。

▽3年度は8月6日(金)、5年1月7日(金)の2回、それぞれズームを使用したオンライン形式で開催し、全道から多くの高校生が参加した。

▽本年度も同様にセミナーの開催を予定しているため、協力をお願いする。

▽4年2月14日付事務連絡で、3年度にセミナーに参加した生徒の進路先調査について教育局を通じて調査を依頼し、当課への締切を4月28日(木)に設定しているため、回答等についてよろしくお願いする。

◆総務課

【道行政職員採用試験(教育行政B)の受験促進】

▽4年度道行政職員採用選考(B区分)のスケジュール(見込)※参考

・試験案内公表=6月ころ

・申込受付期間=6月末~7月上旬

・第1次試験日=9月下旬

・第1次試験地=振興局所在地(全道14ヵ所)

・受験資格=平成13年4月2日~平成17年4月1日生まれの人

※詳しくは道人事委員会のホームページ参照

【道立学校事務職員の人材育成について】

▽学校事務職員として求められる知識や資質・能力の修得と、道立学校事務室へのサポート体制の充実のため、3年度から総務課に主幹(人材育成専門官)、上川教育局に主査(人材育成)を配置し、人材育成の取組を実施した。

▼遠隔研修等の実施

▽4年度も教育局が遠隔研修等を実施する予定。特に同年代が少ない学校に勤務する若手事務職員にとっては、若手同士の情報共有や教育局職員との意見交換等が事務処理の効率化や職務への意欲向上につながることから、遠隔研修等への積極的な参加を促すようお願いする。

▼人材育成支援シート等による取組

▽3年度に上川教育局管内での新採用・若手職員への人材育成支援で使用した人材育成支援シート等については、事務長の作成への負担は少ないが効果は大きいという支援対象者在籍校事務長の評価であるため、上川管内での取組を全道へ広げたい。

▽育成支援対象者および事務長からは、人材育成支援の結果「意欲向上、資質・能力の向上が認められた」との評価を得た。

◇人材育成支援シート

▽本人の目標を設定し、定期的に振り返りをすることで成長の実感を得ることができる。

◇人材育成支援カルテ

▽必要な資質・能力を11項目で可視化し、主査が評価。年間を通じて、評価結果を支援シートや個別面談に反映し、活用した。

◇成長記録チェックリスト(ビジネスマナー)35項目・育成指標達成状況確認表51項目

▽上半期、下半期にそれぞれ具体的な観点で自己評価を毎月行い、成長を促す。

▽自己評価が低い項目については、主査・事務長が個別に指導。対象者に共通して低い項目(例えば教育目標や学校経営方針)については別に資料を作成し指導。

▽それぞれの様式で項目ごとにA、B、Cの自己評価、評価者評価を行った。

 例えば、前年度の新採用事務職員支援カルテの主査による4月評価はAが10%に満たなかったものが3月末には75%に向上するなど、人材育成支援の成果を確認。

▼4年度の人材育成支援

▽上川教育局での取組を継続しながら他の教育局と連携した人材育成や新任・若手事務長に対する支援の取組を進めていくので、事務職員等の参加について配慮をお願いする。

【教職員の服務規律の保持】

▽教職員の服務規律の保持については、各学校において実効性ある取組を実施していただいているところであり、感謝申し上げる。

▽その一方で、3年度においては、懲戒処分件数が66件と前年度と比べ18件増加した。

 学校での様々な取組にも関わらず、わいせつ行為・セクハラ・金銭事故・飲酒運転などの重大事故も依然として発生しており、生徒を預かる立場である道教委として極めて遺憾。

▽ことし3月の処分としては、女子生徒と性行為をしたことから懲戒免職とした事案、校内の金庫から現金を窃取したことから懲戒免職とした事案等があり、極めて憂慮すべき状況。

▽学校教育は、児童生徒や保護者、地域住民との信頼関係の上に成り立つものであり、児童生徒の教育に直接従事する教職員には一般の公務員に比べてより高い倫理観が求められている。

 教職員は全体の奉仕者として公共の利益のために職務を遂行すべき責務を負っていることから、指導監督する立場にある管理職による不祥事を絶対に起こさないよう、自らを厳しく律するとともに、年度当初に実施する人事評価にかかる個人面談の場を活用するなどして、教職員一人ひとりに強い自覚を促す指導を徹底し、不祥事の未然防止と服務規律の保持に万全を期していただきたい。

◆社会教育課

【読書環境の充実について】

▼学校図書館担当職員講習

▽4年度から新たに、図書担当事務職員等を主な対象とした、学校図書館を担当する職員の養成や資質向上にかかる講習を実施する。

▽本講習は、道内の学校図書館における学校司書の配置率や図書等の整備率が全国と比較し著しく低い状況にあることを踏まえ、様々な人材に本講習を受講してもらうとともに、修了者には道独自の学校司書として認定するなど、専門性の高い職員の配置を拡充し、学校図書館の計画的な整備や利活用の促進を図るもの。

▽学校図書館には、主体的・対話的で深い学びを効果的に進める基盤としての役割が期待されており、文部科学省が策定した学校図書館ガイドラインによると「各校長は学校図書館長の役割を担う」とされている。

 各校の図書担当者をはじめ、受講を希望する教職員の参加について特段の配慮をお願いするとともに、学校規模や実情に応じて組織的に学校図書館の運営・活用がなされるようお願いする。

▼道立図書館の電子書籍

▽4年4月から、道立図書館の利用登録をしていれば誰でも図書館のホームページから電子書籍を利用することができるようになる。

▽一般教養書や語学学習書、事典・辞書など約3000冊を、スマートフォンやタブレットなどでいつでもどこからでも読むことができるようになる。追って関係資料を送付するので、生徒や教職員への周知をお願いする。

◆文化財・博物館課

【縄文時代に学ぶ・世界遺産を活用した次世代育成事業】

▽昨年、世界文化遺産に登録された北海道・北東北の縄文遺跡群を活用し、子どもたちが学校教育等を通じ、歴史・文化への理解促進や文化財保護意識の醸成を図るため、縄文時代に学ぶ・世界遺産を活用した次世代育成事業を実施する。

▽本事業では、土器や石器などの実際の出土品を見るように体験ができる3Dモデルと、それを活用した小・中・高の各学習段階に応じた1時間・2時間の学習メニューを開発するとともに、各管内1~2校程度で出前授業を実施する予定。

▽概ね6月ころから各学校に対し出前授業の受け入れ希望を募ることとなるので、前向きに応募いただきたい。

◆教職員課

【学校職員の勤務時間や服務にかかる制度改正】

▽時間外勤務の縮減を図る観点などから修学旅行の引率業務等に従事する道立学校職員の勤務時間の割振り等に関する要領の一部を改正し、本年4月から「進路指導に関する業務」を新たに対象業務に加えたところ。

 当該要領改正に併せて質疑応答集も改正するとともに、本制度の周知を図るためのリーフレットも送付しているので、有効活用に努めていただきたい。

▽本年4月から押印・書面規制廃止の観点から、道立学校職員服務規程などを改正し、これまで文書の提出による手続きしかできなかったものを、メール等の電磁的記録により行うことができるようにする。運用方法は4年3月30日付事務連絡に記載している。積極的に活用していただきたい。

【適切な在校等時間の把握・記録など】

▽2年3月31日付教職第2924号通知「道立学校出退勤管理システムについて」で通知のとおり、所属職員に対しあらためて勤務の実態を包み隠すことなく記録するよう周知いただきたい。

【ハラスメントの防止等】

▽職員がその能力を十分に発揮できる良好な執務環境の実現のためには、各種のハラスメントの防止に取り組むことが極めて重要。ハラスメント防止に関する指針を踏まえ、自らの言動や所属職員の言動が、セクハラ、パワハラ、マタハラに該当しないかどうか十分に注意を払い、未然防止に努めていただきたい。

▽特にパワハラについては、過去には道立学校の管理職における懲戒処分事例があるほか、パワハラに該当するのでないかとされる事例や職員の自尊心を傷つけるような不適切な指導に関する事例もあることから、パワハラや行き過ぎた指導とならないよう注意していただきたい。

【学校における働き方改革】

▽3年3月に策定した北海道アクション・プラン(第2期)について、3年間の取組期間のうち本年度は2年目に当たる。

 道教委では、5年度までの目標の達成に向け、引き続き調査業務の見直し、教頭支援の取組、スクールロイヤー制度などの各種施策を庁内一丸となって進めていく。

 各学校においては、働き方改革の手引『Road』にあるコアチーム、チェックリストの積極的な活用に加え、先月、道教委のホームページに公開した「北海道学校における働き方改革アイデア・バンク」や文科省作成『全国の学校における働き方改革事例集』の好事例を業務改善の参考にするなど、さらなる取組の推進をお願いする。

▽教頭支援の取組の推進については、取組内容を4年3月29日付で各学校へお知らせした。調査業務の見直し、メール送信時の一括化ファイルの添付、校舎の解施錠の取扱い、4年3月31日付で総務課から通知した鑑文書の取扱いなどとなっている。確認していただきたい。

▽前年度実施した学校における働き方改革北海道アクション・プランにかかる取組状況調査の結果にかかる追加調査を4年3月10日付で関係学校へ通知し、報告いただいた。

 取組状況調査の結果は4年1月に公表しているが、その中で在校等時間の活用やコア・チームの設置、チェックリストの活用など、特に重要と考えている取組について未実施であった学校のその後の状況を確認するために行ったもので、報告内容については新年度の管理職員に引き継ぐことをお願いしている。

 今後、定期的に状況確認をするとともに、各学校に対する指導助言に活用していくので、よろしくお願いする。

【部活動】

▼道立学校にかかる部活動の方針に定める休養日等の弾力的な設定

▽本年度の弾力的な設定の申請については、4年3月7日付事務連絡をすでに発送した。

▽弾力的な設定にかかる要件として「対象部活動の顧問である教員の部活動に関わらない日を週2日以上設けること」「生徒・保護者と共通理解のもとで設定すること」「週休日に4時間程度活動した場合は、顧問教員に対して4時間の勤務時間の割り振り変更などの勤務時間制度を適切に活用すること」としている点に留意していただきたい。

▼部活動指導員の配置

▽部活動指導員の配置については、過日配置決定を行い通知した。

▽部活動指導員が指導に当たる場合、可能な限り単独で指導する、複数の顧問を配置している場合にはいずれかの顧問に代わって部活動指導員が指導するなどし、顧問の部活動指導に携わる時間の軽減に努めるようお願いする。

▽部活動指導員に対しては、任用時に当課から送付した資料を用いて研修を確実に実施するとともに、教育局が開催する部活動指導力等向上研修への参加を促していただきたい。

▽本事業の効果を検証するため、在校等時間に関する調査を実施する予定であることに留意願う。

◆道立教育研究所

【研修事業】

▼4年度道研研修講座

▽前年度に引き続き、実施形態についてオンデマンド型研修、集合型、分散型、遠隔型を効果的に組み合わせた講座を企画・運営し、より一層の研修の質的向上を図っていく。

▽学校組織にかかる研修講座については、新任を除く校長を対象とする校長の学校経営力向上研修を2講座実施する。

 1つは経営ビジョンを構想する力や分かりやすく伝える力を高めることをねらいとする講座で、もう1つは学校改善を伴った働き方改革の推進について理解を深めること等をねらいとした講座である。

 副校長・教頭を対象とする研修講座は、教頭の学校運営力向上研修、教頭とミドルリーダーで行う組織力向上研修の2つを実施する。

 1つ目の教頭の学校運営力向上研修は、意図的・組織的な人材育成や働き方改革を推進するための具体的な方策および協働体制を構築する力を身に付けることをねらいとした講座で、2つ目の教頭とミドルリーダーで行う組織力向上研修は、副校長・教頭とミドルリーダーが連携した組織的な学校運営について理解を深めること等をねらいとした講座である。

▽授業改善にかかる研修講座については、学習評価の充実に向けた教科研修を本年度新たに実施する。この講座は、国語、地理歴史・公民、数学、外国語の各教科・科目の担当教諭を対象に、新学習指導要領に対応した授業改善や学習評価についての理解を深め、各教科の実践的指導力の向上を図ることをねらいとしている。

▽教育課程にかかる研修講座については、教科等横断的に資質・能力を育成する学校体制の構築の道筋をつけることをねらいとした総合的な探究の時間充実研修を実施する。この講座は、総合的な探究の時間担当者を中心とした各校における企画担当グループなど各校複数の教員を対象としており、4年度から6年度までの3年間に全14管内で総合的な探究の時間を実施している全ての道立高校が参加するよう実施する。本年度は、後志、留萌、宗谷、オホーツク、十勝の5管内で実施する。

▽本講座は、遠隔型と分散型を組み合わせることとしており、遠隔型研修では國學院大學の田村学教授、北海道大学の篠原岳司准教授による講義、分散型研修では実践発表や協議を実施する。対象となる5管内の教員の参加について特段の配慮をお願いする。

▼道研地域共同企画研修

▽これまで活用いただいていた管内高校教科指導力向上研修講座、道研フリープラン研修、パートナースクール等連携事業等については、本年度から「道研地域共同企画研修」として新たに実施する。

 各管内の教育研究所・教育(研修)センターおよび教育関係機関・団体等が主催する研修講座等を共同して企画・運営することによって、各地域の教育課題等の解決や教職員の資質能力の向上に資することを目的としており、積極的な活用をお願いする。

▼理科教育センターによる研修講座

▽薬品取扱いにかかる研修講座について、小・中・高校教員を対象に1講座実施する。学校で取り扱う理科薬品について正しい知識・技能を身に付け、事故防止に十分留意して安全に使用できる教員の育成をねらいとする。

▽理科教育にかかる研修講座について、高校の理科教員を対象に1講座実施する。観察・実験を行う実習などを通して探究の過程を踏まえた授業改善の推進をねらいとする。

▽理数探究にかかる研修講座について、高校の理科および数学科教員を対象に1講座実施する。生徒が主体的に取り組む探究的な学習の指導について、教科等横断的な教育活動の理解を深めることをねらいとする。

▼研究事業について

▽道研では、本道における学校教育の喫緊の課題の解決を図る実践的な研究を推進しており、2・3年度プロジェクト研究「未来の教育」の在り方に関する研究については、研究の成果等をホームページに掲載している。各学校における教育活動の改善・充実に積極的に活用いただきたい。

(道・道教委 2022-04-26付)

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