静内農高 マイスター･ハイスクール　馬の魅力伝える事業など　２年目事業計画まとめる

（学校 2022-06-08付）

　【苫小牧発】マイスター・ハイスクール事業に取り組んでいる静内農業高校（佐藤裕二校長）は、２年目の事業計画をまとめた。キーワードを「挑戦」に設定し、新たな特産品の開発やウマの魅力を伝えるイベントの企画など様々な取組を計画。多くの機関・団体・企業の協力を得て、持続可能な地域農業の創り手となるイノベーター人材を育成する。

　同校は生産科学科（園芸・馬事コース）、食品科学科の２科体制で地元・新ひだか町を中心とした地域農業の将来の担い手を育成している。３年度から文部科学省の指定を受け３ヵ年計画のマイスター・ハイスクール事業を推進。新ひだか町、JAしずないのほか、多くの有名企業、関係機関・団体と連携して最先端の職業人材育成システム構築に取り組んでいる。

　２年目となる本年度の目標を「１年目の学習活動で発見した地域産業の課題を合理的かつ創造的に解決する力を養う」とし、カリキュラムには、より実践的な取組を盛り込んだ。

　取組の柱は７つ。①職業人材を活用した講義・実践的研修②ICT・IoTを活用している農業施設等の視察・研修③見学・実習等における農業関連施設、大学等の施設・設備の共同利用④馬の仕事に必要な技術・資質が分かる達成表「ホースマン・レベルアップ・チャート」の作成⑤子どもに馬の魅力を伝えるイベント「うまキッズ探検隊（仮称）」を企画⑥企業等と連携した新商品開発・販売の基礎研究⑦遠隔システムを活用した海外の学校との交流―となっている。

　具体的にみると①⑥などに関連する取組として、企業等と連携した商品開発や軽種馬生産など実践的な学習を進める学校設定科目「商品開発Ⅰ・Ⅱ」「馬学」などを設定。生徒１０人以下の班でテーマごとに行うプロジェクト学習も実施する。

　②③の関連では、座学と実習の相乗効果を狙うデュアル派遣実習を行う。この実習では、新ひだか町・新冠町内事業所の協力を得て行う全１５日間の長期実習や、石屋製菓＝など大手企業が協力する長期休業期間中の実習も実施する。

　⑦関連では新ひだか町の姉妹都市・米国レキシントン市の高校生とオンライン交流を実施。学校設定科目「英語研究」も開設し、世界に通用するグローバル人材の育成を図る。

　このほか、各取組につながる特別講演を計画している。（株）ＮＴＴドコモ北海道や道経済産業局、北海道放送（株）の職員らが講師を担当。７～１１月の間で全５回を予定している。

静内農業高校マイスター・ハイスクール　２年目の取組

①専門的知識・技能を有する職業人材を活用した講義・実践的研修

②ICT・IoTを活用している農業施設・農業機械の現地視察・研修

③見学・実習等における農業関連施設、大学等の施設・設備の共同利用

④馬の仕事に必要な技術・資質が分かる達成表「ホースマン・レベルアップ・チャート」の作成

⑤子どもに馬の魅力を伝えるイベント「うまキッズ探検隊（仮称）」の企画

⑥企業等と連携した食品に関する新たな商品開発・販売の基礎研究

⑦遠隔システムを活用した海外の学校との交流

(学校 2022-06-08付)