松前松城小で建設企業出前授業　建設業の魅力再確認　道路工事の手順等学ぶ

（学校 2022-06-13付）

児童１９人が建設業の世界を楽しみながら学習

　【函館発】松前町立松城小学校（岩井栄一校長）で８日、函館市内の建設企業・（株）高木組（中田俊一郎社長）による出前授業が行われた。同社作成の小冊子『道路の健康管理』を教材に、６年生１９人が道路工事の手順などを学習。ふるさと教育とキャリア教育の一環として建設業の魅力を再確認した。

　高木組は２月、工事現場の様子を分かりやすく解説した『道路の健康管理』を作成。松城小のほか、大島小学校（神龍治校長）、小島小学校（長縄達幸校長）の町内３校に寄贈した。

　当初は実際の工事現場の見学会を予定していたが、新型コロナウイルス感染症の影響で中止に。今回、地域企業の魅力を知る、ふるさと教育の中にキャリア教育の要素を取り入れた学習として、町内３小学校での出前授業を企画した。

　うち松城小での授業では野又祐幸係長と長原淳平工事長が講師を担当。ことしで１２０周年を迎える同社の概要に触れたあと『道路の健康管理』の内容に基づき補修工事の重要性や工程、作業の様子などについて写真を交えて説明した。

　「道路ができるまで」と題した資料をもとに、断面図で道路の構造について解説。センサーやカメラを搭載したドローンを用いて行う測量、安全性や生産性の向上に欠かせないＩＣＴ施工の特長をＰＲした。

　改良土の作り方や排水管の設置理由について長原工事長は「土木工事は綿密な計画のもとに進められている」と述べ、地域の生活を支える社会インフラの重要性を強調した。

　楽しみながら知識を深められるよう、クイズコーナーの時間を設けた。重機の名称やスペックなどを４択で質問。児童たちは迫力ある重機の写真に目を輝かせながら「土木工事の魅力が良く分かった」「将来は地域のためになる仕事をしたい」などと話した。

　取組を見守った岩井校長は「講師の方が子どもたちの興味・関心を高める説明をしてくれた」と感謝。「感染状況が落ち着けば、実際の工事現場を見学する機会があればうれしい」と話した。

(学校 2022-06-13付)