札幌工高　ICT出前授業参加　測量技術の進歩実感　地元業界２団体が主催

（学校 2022-06-17付）

最新の測量機器に興味を示していた

札幌工業高校（太田潤一校長）で８日、札樽地区測量設計協会と日本建設機械施工協会北海道支部の共催によるICT建設施工出前授業が行われた。土木科２年生６４人が参加し、３次元レーザースキャナのデモと解説や距離と角度を同時に観測できるトータルステーション（TS）を用いた測量など授業ではできない最先端の技術を体験。生徒たちは進歩を続ける新しい測量の魅力を実感していた。

　同校は２年度から、道教委の専門高校フューチャープロジェクト事業の指定を受けている。出前授業はその一環。最新の測量技術とICT建設施工の実践的な講義や実体験を通じて専門的な知識の習得と学習意欲の向上とともに、職業観の育成を図り将来の技術者を育てることを目的としている。新型コロナウイルス感染症の影響によって２年ぶりの出前授業となった。

　当日は、協会から北盟測量（株）、（株）エル技術コンサルタント、（株）サッコウ測地、（株）ハイデックス和島などの技術者が講師となり、午前中は土木A組、午後はB組を対象に出前授業を行った。

　授業では、３次元レーザースキャナのデモンストレーションと解説やTSを用いた測量の体験など、学校の授業では学ぶことのない、現場での効率的な測量技術を体験した。女子生徒の一人は「ICTを活用して施工の効率を上げているのは驚いた。建設業界に入ったら上手に使えるようになりたい」と話していた。

　講師を務めた札樽地区測量設計協会の吉田泰史氏（北盟測量代表取締役）は「前のめりになって興味を示してくれてうれしい。専門的な知識を身に付けて学習意欲を高めてほしい」と目を細めた。

　同校の川村茂土木科長は「最新の機械を使った学習は、学校のカリキュラムではなかなか進めにくい。生の技術を指導していただき本当にありがたい」と感謝していた。

(学校 2022-06-17付)