亜麻で町の観光名所に　当別ダム広場に１５００株植栽　当別高　園芸デザイン科生徒が育苗

（学校 2022-06-29付）

愛情を込めた亜麻苗を植えていく園芸デザイン科の生徒（手前）

　当別高校（宮本匠校長）の園芸デザイン科の生徒が丹精込めて育てた亜麻の苗が、町内の当別ダム広場に植えられ、「いずれは見物客を呼び込む観光名所に」と関係者は夢を追っている。

　当別ダムのネーミングライツ（施設命名権）契約をしている札幌の土木コンサルタント会社・㈱北海道技術コンサルタントが亜麻の植栽を計画。同社は「亜麻のふるさと当別ダム」を愛称とする同ダム周辺に亜麻を植えることで「美しい景観が観光客の呼び込みにつながれば」と期待し２７日、昨年に続き亜麻の植栽活動を実施した。

　この日植えた苗は３００株で、事前に植栽した分を含めると１５００株。いずれも園芸デザイン科の生徒たちが丹精込めて育てた。

　２７日は雨天順延した校内マラソン大会と重なり、植栽に参加できたのは田中友太さん（３年）、徳永恒志さん（同）の２人だけだった。それでも２人は「（園芸デザイン科）２５人の仲間と一生懸命育ててきたので、美しい花を咲かせてほしい」と順調な生育を祈った。

　町内では１８９３年（明治２６年）に亜麻栽培が始まり１９６０年代ころまで作付が盛んだったものの、災害の影響等で衰退。近年、北海道技術コンサルタントが「亜麻公社」を立ち上げ亜麻の復活を目指して栽培に力を入れており、人気のある亜麻仁油の製造などにも取り組んでいる。

　植栽活動を見守った宮本校長は「本校は２年前から亜麻公社さんとのコラボで取組を進めている。家政科では亜麻ドレッシングなどを使った調理実習も活発。こうした活動が地域の活性化に少しでも役立てば」と実践の成果を期待している。

(学校 2022-06-29付)