新科目「公共」ミーティング　ＩＣＴで授業を円滑に　渡島・檜山局　課題や実践共有

（道・道教委 2022-07-11付）

新教科における指導上の悩みを話し合った

　【函館発】渡島教育局と檜山教育局は６月３０日、公共ミーティングをオンラインで実施した。渡島管内の公立高校で公民科を担当する教諭５人が参加。公共における観点別学習評価の基準設定やＩＣＴを活用した効果的な指導など自校の課題や実践を共有し、指導の工夫改善に役立てた。

　本年度から実施された高校の新学習指導要領で、公民科では新しい必修科目「公共」が加わった。

　公共ミーティングは新教科の指導方法に関する悩みや情報を共有する場として渡島局と檜山局が座談会形式で設定した新しい取組。

　１回目は１人１台端末の活用を通して、生徒が様々な社会的課題に対し適切な判断力を養うための指導方法に関する話題が上がった。

　教員からは論争課題に関する学習において「グループでの話し合い活動や意見を集約したり、発表したりする場面で授業の円滑な進行や生徒の思考を引き出す効果がある」といった意見が出た。

　また、功利主義の思想を学習する場合、ジャムボードを使って整理する活用方法などが挙がった。

　本年度から開始した観点別学習評価について、生徒の学習履歴を蓄積する方法を話し合った。

　教諭らは、課題探究に向けたワークシートの作成や知識を問うフォームテストなどを通して、生徒の変容を見取る指導など、独自の取組を情報交換。

　ある高校教諭は「学校祭の出し物を決定する場面で生徒が少数者の意見を尊重する姿勢を見ると、公共の学習内容が生かされていると感じる」と話した。

　次回の公共ミーティングは２５日に実施。①公共の学習評価について②公共の概念に関する取り扱いの実践③ＩＣＴの活用④教科書採択のポイント⑤共通テストとの兼ね合いとしての公共⑥指導上の留意点―の６点について話し合う。

(道・道教委 2022-07-11付)