今後の開発の参考に　総合学習で福祉用具体験

（学校 2022-07-15付）

８年生が４ブースを回って体験

　大空学園義務教育学校（村松正仁校長）は７日、総合的な学習の時間「総合福祉デザイン」において、福祉用具や自助具の体験学習を行った。８年生４８人は、人の悩みに寄り添い、身体反応に合わせて作られた製品を体験。今後行う自助具の開発に向けて知見を深めた。

　この日、福祉用品のレンタルなどに携わる（株）マルベリーさわやかセンター帯広から職員１３人が来校した。車いすや歩行器、食事等における自助具などを用意し、種類別に４ブースを設置。生徒たちはグループに分かれて一巡した。

　一つのブースでは、薬の飲み忘れを防ぐために開発された機械や、検温や電話機能が搭載されたコミュニケーションロボットなど、介護が必要な人たちへのきめ細かな支えとなる器具を並べた。歩行器の体験では、自重によってかかるブレーキなど、身体反応に合わせた機能設定に驚く生徒が多かった。

　生徒たちは「もっと複雑な性能の器具を想像していたが、悩みに寄り添った使いやすい製品が多かった」「使いやすさに重きを置いたシンプルな器具を開発したい」と、製品設計に向けて視野を広げた。

　同科目を担当する技術科教員の上野嗣弥教諭は「発想力・創造力を、社会で実際に生かす機会を義務教育段階から設け、さらに高めてほしい」と話した。

(学校 2022-07-15付)