高校生向け教員育成プログラム　拠点校　札幌北陵など３校　６年度　３圏域の周辺校に拡大

（道・道教委 2022-07-28付）

　道教委は、本年度から開始する北海道高校「みらいの教員育成プログラム」の拠点校として、札幌北陵高校、旭川北高校、釧路江南高校の３校を決定した。本年度から試行する札幌北陵高では１０月１５日から「教員基礎」の授業を開始。現場実習や講義など計１１回の授業を予定している。５年度は石狩管内の周辺高校、旭川北高、釧路江南高でプログラムを開始。６年度は道北・道東を加えた３圏域の周辺高校と対象を拡大する。

　プログラムは、高校段階から教員の仕事を理解して教員になるための素養を高めるとともに、教員を志す生徒の増加を図り教員不足の解消につなげることがねらい。

　拠点校となる札幌北陵高、旭川北高、釧路江南高では、学校設定教科「教員基礎」、学校設定科目「教員基礎（２学年、１単位）」「教員基礎探究（仮）（３学年、１単位）」を設置して道教育大学との連携による教育プログラムを実施。現場実習を近隣の小・中学校で実施して進路意識や学習意欲の向上を図るととともに、教員に必要な資質・能力への理解を深めていく。

　参加対象は拠点校・周辺高校の２・３年生のうち、教員養成大学または学科への進学を希望する生徒。拠点校でプログラムを開始後、徐々に取組を拡大する。

　今後の予定をみると、札幌北陵高は１０月１５日から道教育大でオリエンテーションを開始。生徒たちは事前指導を経て、道教育大附属札幌小学校で現場実習に参加する。このほか、教科教育学や教育心理学に関する講義、大学のゼミや卒論発表会への参加など計１１回の授業を実施する予定。

　５年度は札幌北陵高のほか、道央圏の周辺高校、旭川北高、釧路江南高でプログラムを開始。６年度は道北・道東の周辺高校と対象を広げる。

　２６日の教育委員会で委員たちからは、プログラムが教員の確保へとつながるよう期待する声が上がった。川端絵美委員は「将来的には教員免許取得時の評価などに反映される仕組みにしてほしい」と期待。

　大鐘秀峰委員は「大きく一歩踏み込んだ内容で、大学の教職課程の前倒しとして見ることもできる。高校段階から大学への発展性やつながりが見えれば生徒の意欲が高まるのではないか」と評価した。

(道・道教委 2022-07-28付)