札幌啓北商高が中学生体験入学　商業科目の一端を体験　全員が６つのプログラムを

（札幌市 2022-08-25付）

ビジネスの世界の一端を味わった

　市立札幌啓北商業高校（堀野智宏校長）は１８日から２日間、中学生を対象とした体験入学を実施した。生徒４２４人、保護者１９４人ら計６２０人以上が参加。生徒全員が総合実践や簿記、プログラミングなど６つの授業を体験した。

　はじめに堀野校長があいさつ。札幌市が設置する唯一の商業高校であることを説明し「商業の始まりは、旅人が仕入れた物や情報を売り、対価を得たことと言われているが、今やそのフィールドは世界に広がっている」「予測困難な社会を生きるため必要な知識や技術、考え方を、ぜひ本校で身に付けてほしい」と期待した。

　続いて同校で学ぶ商業科目やコース、入試などについて詳しく説明。

　「たくさんの資格が取れる学校というイメージがあると思う。数多くの検定を受検でき、取得した資格は将来、学びの成果を証明する」「日商簿記検定、ＩＴパスポート、実用英語技能検定など、高度な資格が取得できるのは大きな強み」「７割が進学し、大学・短大や様々な分野の専門学校など多様な進路選択が可能」「就職に強く、昨年は５００件以上の求人票が届き、毎年のように採用してくれる企業がある。公務員試験合格者も増えている」などの特徴を伝えた。

　英語、ウェブ、簿記、総合実践、プログラミングの５つの体験プログラムと学校紹介の６教室に分かれ、１５分の短縮バージョンを体験。５回の入れ替えを行い、全員が６つの授業を体験した。

　英語の授業では、担当教諭とＡＬＴ２人、高校生２人が壇上に上がり、高校生の進行で授業を進めた。人気アニメ「魔女の宅急便」の英語吹替版を流しながら、会話に合わせ重要な単語の理解や音読、ストーリーに関するクイズなどを実施。

　ほとんど英語のみで進行する中、中学生たちは大きな声で音読したり、真剣にワークシートに答えを書き込んだりしていた。

　総合実践の授業は、通常の２・５倍の広さに事務設備やパソコンを完備した総合実践室で実施。正しい名刺交換の練習、ビジネス文書の種類の説明のあと、１人１台のパソコンを見ながら代表者印、社印、認印を正確な場所に押す練習をし、商業科目の授業の一端を味わった。

　このあと、サッカーやソフトテニス、コンピュータ、演劇、簿記などの部活動を見学。保護者や中学校教員向けの説明会なども行った。

(札幌市 2022-08-25付)