部活動働き方改革推進を 札幌市立高・特3団体 重点要望(札幌市 2022-08-25付)
札幌市立高校・特別支援学校長会、札幌市立高校副校長・教頭会および札幌市立高校・特別支援学校事務長会が札幌市教委に提出した要望書のうち、重点要望7項目はつぎのとおり。
【教育推進】
▼教育相談の充実(高校・中等教育学校・特別支援学校共通)
生徒が抱える様々な課題は複雑かつ深刻な事象が多く、また、コロナ禍の不安もあり、教育相談の重要性は年々増している。そのような中、スクールカウンセラー(SC)からは、生徒・保護者・担任との面談はもちろん、ケース会議等でも専門的見地からアドバイスをいただき大変助けられているが、勤務日が少なく、面談の予約は常にいっぱいとなり、打ち合わせの時間の余裕もない。今後もSCの必要性は高まってくるのは必至。相談件数が増えている状況の中、これまでと同じような運用をするためにも、各学校の配当時間数の増をお願いする。
▼藻岩高と啓北商業高の発展的再編(高校・中等教育学校)
今後の中学校卒業者の減少を見込み、前年度、市教委から、藻岩高と啓北商業高の発展的再編が示され、9年度に新しい学校が設置されることについて、既に市議会の代表質問においても答弁が行われた。
今後、新しい学校の教育内容等を検討していくことになるが、検討委員会を設けるなど、発展的再編校が魅力ある学校となるよう、両校を含む市立高校の教職員の意見をしっかりと受け止めていただくようお願いする。
【働き方・待遇・人事・人材育成】
▼部活動に関わる働き方改革
各学校の部活動は、「全員顧問制」によってその数や活動内容を充実させ、教員は勤務時間外にも献身的な指導をしている。
これは、生徒に多様な活動の場を用意し、幅広く人間形成に寄与していきたいという教員の熱意に支えられたものである。このことに関し、以下のことをお願いする。
▽常駐警備
常駐警備の時間短縮に伴い、各学校では特定の職員に負担が集中しないよう施設管理に対する協働意識の醸成、生徒の帰宅時間の指導の徹底などに努めているところ。
しかしながら、常駐警備を性急に廃止することは、教員の部活動への献身的熱意と負担感のバランスを損ないかねず、結果的に副校長・教頭の長時間勤務や業務負担が一層過酷になることが危惧される。
常駐警備の必要性検討に当たっては廃止を急ぐことなく、慎重に検討していただくようお願いする。
▽部活動支援
部活動については、この数年来、教育委員会の指導のもと、教員と生徒、双方の負担軽減を図ることにより状況は改善されてきており、教員や生徒・保護者の意識も変わりつつある。また、文部科学省から、5年度以降の休日の部活動の在り方について方針が示されたことを受け、教育委員会から、高校においても休日に外部指導者の試験的導入について示していただいた。今後についても、中学校と同様に、高校の部活動への積極的な支援をお願いする。
▼主幹教諭の配置
次代を担う管理職を育成するためにも、人材育成は最重要項目であると認識している。また、学校運営の迅速化・活発化を図るためには、教頭職の業務のスリム化と共に、副校長・教頭職の負担軽減を図る必要があり、教頭のみ配置されている学校への主幹教諭の配置について、計画的な配置を示していただくようお願いする。
▼学校業務員の配置
間口減となった学校において、学校業務員(図書館司書、理科実習助手)の定数減が行われたが、学校規模が縮小してもその業務量は大きく減少しないのが実態である。教育活動を維持するためにも、加配、あるいは会計年度任用職員などの配置をお願いする。
▼時間講師の配置
各学校においては、教育委員会の指導助言のもと、特色ある教育活動を推進しており、その特色を生かすため様々な授業を展開している。このため、教員の持ち時間数について、その増加分については、時間講師によって対応しているところ。
市の財政状況については理解しているところではあるが、特色ある授業を展開するためにも、引き続き時間講師数の設定については、特段の配慮をお願いする。
▼事務職員の適正な配置
各学校の事務室において効率的な事務室経営および相互けん制の観点から、全ての学校において事務室定数を3人以上とし、配置人数・年齢・経験を考慮したバランスの取れた人材配置をしていただくようお願いする。
(札幌市 2022-08-25付)
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